きょうの【注目株】:トヨタ、日立、エーザイ、鉄鋼大手、Fリテイリ

3日の【注目株】は以下の通り。

トヨタ自動車(7203):午後3時に2004年10-12月期連結決算を発表す る。ブルームバーグのアナリスト予想によると、純利益は前年同期比19%増の 3410億円に拡大する見通しだ。米国、欧州、アジアとも販売は好調で、売上高は 前年同期比8.3%増の4兆7500億円に拡大しそうだ。ただ、好業績にもトヨタ 株は反応が薄い状況が続いている。市場では、「円高や鋼材価格の高騰により、 今年度下期の業績が減速するのではとの懸念もある」(JPモルガン証券の川原 英司アナリスト)との声もあり、為替水準や原価低減努力などに関する経営陣の 発言や株主還元策にも関心が集まりそうだ。

日立製作所(6501):2日、富士通とのプラズマ・ディスプレー・パネル (PDP)製造の折半出資子会社の連結子会社化を発表。プラズマテレビ事業と の連携強化を目指す同社と、相乗効果を期待できない富士通の思惑が一致する形 で実現した。電機メーカーにとってパネルの内製化は、予想以上に急ピッチで価 格下落が進んでいる薄型テレビの商品力だけでなく、事業収益を大きく左右する。 日立もパネル事業を取り込むことで、厳しい競争環境下で生き残りを目指す。

2005年3月期は液晶テレビ最大手シャープが過去最高益を見込むのに対し、 薄型テレビ用パネルを外部調達に依存しているソニーは売上高と本業の儲けを示 す営業利益の下方修正に追い込まるなど、明暗がはっきりと分かれた。みずほイ ンベスターズ証券の石田雄一アナリストはこうした状況を踏まえて「来期以降、 業界再編が進むだろう」と予想。セットメーカーによるパネル事業を強化する一 方で、テレビ事業を維持できないメーカーは撤退を迫られると分析する。

エーザイ(4523):アルツハイマー型認知症治療薬「アリセプト」が想定以 上に好調に推移していることを受けて、会社側は2日に2005年3月期の連結純 利益予想を520億円から540億円に上方修正した。ブルームバーグ・プロフェッ ショナルによると、アナリスト16人の純利益予想の平均値は529億円だった。

クレディ・スイス・ファースト・ボストン証券のフィリップ・ホール・シニ アアナリストは2日付でエーザイの投資判断「Outperform(買い)」を継続、 目標株価3600円を維持した。

鉄鋼株:新日本製鉄(5401)やJFEスチールなど鉄鋼大手の株価動向に注 目が集まりそうだ。鋼材需要の拡大と鋼材価格の引き上げで業績が拡大する一方、 現在の株価水準は割安な水準で放置されているとの見方が出ている。

三菱証券のリサーチ本部シニアアナリストの原田一裕氏は1日、ブルームバ ーグ・テレビに出演し、新日鉄とJFEホールディングスの株価について「ヒス トリカルな株価キャッシュフロー(CF)倍率は5-6倍で推移しているが、来 年度ベースのCF倍率は4倍程度と、2割程度割安な水準で放置されている」と し、「収益が上方修正されても株価が追いついていない状況で、こうした安いバ リュエーションの修正が今後起こってくるとみている」とし、株価は十分に上昇 余地があるとの見方を示した。

新日本石油(5001):同社は午後3時に2004年4-12月期決算を発表する。 原油高で石油製品の利益率が大幅に改善し、大幅増収増益を確保しそう。好決算 が出れば、株価は上値を探る展開になる可能性もある。日興シティグループ証券 の望陀謙智アナリストは直近のリポートで、「石油元売り各社は12月に続き1 月も減産体制の継続を表明しているほか、中国の旺盛な需要などを背景に海外製 品市況も高止まりしている」と指摘。「製品マージンは堅調に推移しており、マ ージンとの連動性が高い石油の株価は堅調に推移しそうだ」として、1月24日に 新日石の投資判断を2Mから1Mに、目標株価を675円から761円に引き上げて いる。会社による2005年3月期の連結業績予想は営業利益が前期比3.3倍の 1830億円、純損益が1150億円の黒字(前期は1335億円の赤字)に転換する見 通しだ。日興シティでは営業利益は1850億円を予想している。

ファーストリテイリング(9983):2日、2005年1月の既存店売上高が前 年同月比20.3%増になったと発表した。気温の低下に伴って、冬物商品が好調 に推移したという。既存店の来店客数は同21.6%増と高い伸びを示しており、 年始商戦が順調だったという。

ユナイテッドアローズ(7606):2日、1月既存店売上高(速報)が前年同 月比7.2%増だったと発表した。12月に引き続き高い伸びとなった。1月はセー ル需要が多いが同社によれば、後半から春物商品が堅調だったことが既存店売上 高を押し上げた。

IR・広報グループの丹智司氏氏によると「中旬以降に春の明るめ服が売れ た。後半はバレンタインや卒業式といったイベントに備えたドレス系などの需要 もあった」という。同社が見込んでいる年間既存店売上高は前期比1.3%増。

UFJつばさ証券の佐々木加奈アナリストは足元の好調を確認したが「さほ ど驚く内容ではない」とみている。

三光マーケティングフーズ(2762):2005年6月期の当期利益を前期比 20%減の8億8600万円に下方修正したと2日、発表した。従来予想は14億円 と見込んでいたが、想定していたより既存店売上高が伸びなかったうえ、新規出 店による費用がかさんだため。

同社経営企画室の平野敬明氏は「顧客の所得が停滞していることなどから客 単価が減っており、外食業界は厳しい状況。台風の上陸などもあり当初は240億 円程度を想定していた売上高が思うように伸びなかった」と述べ、年間8%減で 計画している既存店売上高が中間期までの累計で「計画を下回っている」という。

また、新業態である小型店舗「黄金の蔵」の出店が多く「思った以上に出店 経費が増加した」と説明した。経費増加については詳細を明らかにしていない。

住友不動産販売(8870):2日発表した2004年4-12月の連結純利益は 前年同期比28%増の46億円だった。受託販売や賃貸業務は落ち込んだが、主力 の住宅仲介が好調だった。連結売上高は11%増の384億円。

2005年3月期の連結業績見通しは従来予想を据え置いた。純利益見通しは 前期比11%増の67億円、売上高見通しは同7.2%増の530億円、経常利益見通 しは同8.8%増の117億円。

不動産販売研究所がこのほど発表したマンション市場動向によると、2004 年の販売個数は前年比2.7%増の8万5429戸と同研究所が調査を開始した72年 以来、5番目に高い水準だった。1戸当たりの価格も4104万円と2年連続で前 年を上回った。

商船三井(9104)など海運株:ブルームバーグ・データによると、原油タン カーのスポット運賃の指標となるワールドスケール指数は1日、中東・日本間が 128と4営業日で2倍に急騰し12月下旬の水準に回復した。市況好転を背景に 2日は商船三井が7日続伸したほか日本郵船や川崎汽船などが続伸した。

ワールドスケール指数は昨年11月、世界的なタンカー需要ひっ迫観測か ら325という記録的高値をつけたが、その後下落に転じ1月27日には60と 15カ月ぶりの低水準をつけていた。船舶ブローカー松井商会によると、「タンカ ー不足による需給ひっ迫が急騰要因」(西川克則氏)。また「米東海岸の寒波に よりアフリカ西岸から米国への原油タンカー需要がひっ迫し、連動して世界の原 油タンカー運賃に波及している」(日本郵船石油グループの内藤忠顕グループ 長)ともみられる。

カネボウ(3102):2日、日本オルガノン(大阪市)から約45億円の損 害賠償を求める訴えを起こされたと発表した。日本オルガノンは、99年3月にカ ネボウから購入した大阪市の土地の一部に土壌汚染あることが判明したことで、 被害を受けたと主張しているという。カネボウは、今回の賠償請求について支払 い義務はないとし、裁判で正当性を主張していく方針としている。

独立系投資顧問のマーケット・アンド・テクノロジーズ代表取締役、内山俊 隆氏は「相場が全体的に方向感を見失っている時期であり、出た材料に素直に反 応しやすい。訴訟問題は株価にはネガティブだ。京都議定書関連などで環境問題 が相場でも注目を集めているなかでタイミングは悪い」と言う。

鳥羽洋行(7472):工作機械、産業機械、コンピューターなどを扱う商社、 鳥羽洋行の株価が注目される。同社は2日、2005年3月期の年間配当予想につ いて昨年5月に発表した1株当たり配当予想の20円に15円上乗せし35円とし た。同社は従来、「業績に裏付けされた長期的な安定配当」を目指してきたが、 今後は配当を決める上で安定性だけでなく業績に連動性を高め配当性向も考慮す ることを決めた。その上で当面の間、配当性向を純利益の20%をめどとする。

東邦チタニウム(5727):2日の取引で2850円を付け、2カ月半ぶりに 昨年来高値を更新した。住友チタニウム株と共に株式相場で注目を集めている。 市場では「東京都の石原慎太郎知事が首相官邸に小泉純一郎首相を訪ね、沖ノ鳥 島で海洋温度差発電を行いたいとの意向を伝えたことが直接的なきっかけ」(コ スモ証券エクイティ部情報グループの清水三津雄・次長)とみられている。

石原都知事がこのような要請を行った背景として、日本の排他的経済水域 (EEZ)をめぐり、日本最南端にある沖ノ鳥島の南方で、中国などが頻繁に海 洋調査を行っていることがあるとみられる。発電施設を設置し、そこで経済活動 を行うことで、日本のEEZを国際社会に対して示すとの意向があると思われる。

テイツー(7610):2日取引終了後、2月28日の株主を対象に、1株を 10株とする株式分割を実施すると発表した。効力発生日は4月20日。テイツー は、今回の分割により投資金額を引き下げ、株式の流動性の向上を図りたいと している。テイツー執行役員の片山靖浩経営企画部長は、「大型の株式分割で投 資単位を引き下げ、より投資を行いやすい環境を作りたい」と述べたうえで「10 分割の狙いの一つは顧客に株式を保有してもらいたいとの希望も入っている」と 述べた。

三菱重工業(7011):3日付の日本経済新聞朝刊によると、三菱重工は船 舶を建造する際の船体の一部になる船体ブロックの製造を中国や韓国に発注し始 めた。海外への発注でコスト削減を目指す。三菱重工が海外に船体ブロックを発 注するのは約10年ぶりという。

中国を中心とする荷動きの増加で新造船の需要は高まり、国内の造船各社は 3年先まで注文が埋まっている状況。一方で、造船事業は鋼材価格の上昇や円高 が圧迫要因となっており、採算性改善には製造工程でのコスト削減が大きな課題 となっている。

UFJグループ(8307):3日付の日本経済新聞朝刊は、UFJグループの UFJ信託銀行が、野村証券と信託業務で提携する方向で最終調整に入ったと報 じた。野村の顧客基盤を活用し、遺言信託などの注文を受け、個人向けの相続関 連サービスを強化するという。

日経報道によると、野村が4大銀行グループと信託分野で提携するのは初め て。野村にとっても、UFJと組んでノウハウの乏しい相続関連サービスで遺言 信託などの信託商品を取り揃えれば、個人富裕層を獲得できると判断したとして いる。

クボタ(6326):3日付の日本経済新聞朝刊の報道によると、クボタは小 型建設機械を来年度は2割増産する。欧米での市場拡大を受けて、生産体制を強 化する。同紙によると、クボタの2005年度のミニショベルの年産能力を約2万 2000台と、2004年度の1万8000台から引き上げるという。クボタの小型建機 の世界シェアは約18%と首位だが、生産増強で20%台のシェアを目標にする。

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