ピクテ投信:電力など世界の公益株で運用の投信を組成へ-毎月分配型

配当利回りが高い株式で運用する定期分配型 の世界株式ファンドの投入が相次ぐなか、ピクテ投信投資顧問が電力や水道、ガ スなどの公益株を対象にした商品を28日に設定する。追加型のファンド・オブ・ ファンズ「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)」は先進 国のほか、新興諸国も投資対象にし、より高い投資収益と安定した分配金の支払 いを目指す。

ピクテ投信の萩野琢英執行役員は「公益株は、利回り面で債券に対して優位 性があるうえ、海外の企業は利益の伸び率が高く、安定した高い投資収益が見込 まれる」と、公益株投資の魅力を説明する。ファンド名にあるインカム株式は、 配当利回りが高く成長性も期待でき、長期保有に向いた資産株。日本でも高度経 済成長時代、電力株が資産株と位置付けられていた。

利回り、成長性ともに高い公益株

ファンドの投資対象は、世界で電力やガス、水道などを提供する公益企業の 株式。東京電力の予想配当利回りが2.4%と、東証1部上場銘柄の加重平均1.0% を上回るように、公益株は比較的配当利回りが高い傾向がある。

海外企業でも英ユナイテッド・ユティリティーズが7.0%、米エンパイア ー・ディストリクト電力5.8%など、市場平均を超える銘柄が多い。

日本の公益株は利回り面のみが投資魅力として強調されるが、世界を見渡す と、成長面も兼ね備えるケースが目立つ。先進国では、自国内外でM&A(企業 の合併、買収)を積極的に行って強固な収益体質を築きあげ、事業領域を近隣諸 国に広げたり、他の公益事業に進出して総合公益化するなどで、新しい成長パタ ーンを歩む企業もある。

また、新興国の企業は、経済成長に伴う電力需要などの増加で高い成長が期 待される。

世界でおよそ180を数える公益株のなかから、配当利回りが一定水準以上の 銘柄を抽出。キャッシュフローの内容や減配リスクの有無を吟味したうえで、国、 通貨、銘柄の分散に配慮したポートフォリオを構築する。投資銘柄数は50程度 を見込む。先進国の銘柄が中心となるが、中国や韓国、ハンガリーなどの新興国 も10%以下の範囲で組み入れて、成長性も追求する。

月30円分配を予定

保有銘柄が受け取る配当金や評価益を含む売買益をもとに、毎月10日の決 算で分配金を支払う。現時点で想定しているポートフォリオに基づくと、当初1 万円あたり月30円程度になりそうだ。また3カ月に1回の決算では、基準価額 の水準を考慮してボーナス分配も行う。

実際の運用は、公益株を組み入れるルクセンブルグ籍の円建て外国投信「ピ クテ・グローバル・セレクション・ファンド-グローバル・ユーティリティーズ・ エクイティ・ファンドクラスP分配型」と、マネーマーケット商品に投資するユ ーロ建ての「ピクテ・ユーロ・リクイディティ・ファンドクラスI、P」を通じ て行う。公益株ファンドの組み入れ比率は通常99%程度とする。

信託報酬は年1.155%。投資先ファンド分を含めると実質1.7%程度で、コ ストが高いといわれるファンド・オブ・ファンズのなかでは低めに抑えた。

当初募集期間は14日から25日、当初募集金額の上限は3000億円。いちよ し証券や宇都宮証券、エース証券、極東証券、髙木証券、東海東京証券、エース 証券、安藤証券が取り扱う。

定期分配の世界株ファンド-野村、日興で販売

世界株式ファンドはこれまで設定本数、運用額とも少なく、馴染みが薄かっ たが、昨年11月に野村証券グループが投入した「世界好配当株投信」が大型化 し、一躍脚光を浴びた。個人投資家の分配金志向を汲み取り、株式投信として異 例ともいえる3カ月決算型の形で分配金を支払う仕組みにしたことが奏効した。

債券に傾斜した資産ポートフォリオを持つ顧客が、分散投資を目的に購入に 動いた。同ファンドの純資産総額は1日現在1541億円。

また日興コーディアル証券も1日から「日興・CS世界高配当株式ファンド (毎月分配型)」の販売を始めた。同ファンドは日興アセットマネジメントが15 日に設定する予定。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE