米JPモルガン:顧客の投資会社と買収案件で競合-取引失う公算も

米銀2位のJPモルガン・チェースは、 借入金により企業を買収する投資会社との取引の一部を失うリスクを抱えて いる。こうした投資会社は同行にとって最も利幅の大きい顧客だが、企業買 収をめぐり、JPモルガンがしばしばこうした会社の競合相手となっている ためだ。

米ファストフードチェーンのバーガー・キングなどを買収したテキサ ス・パシフィック・グループは、英医薬品会社への買収合戦でJPモルガン に敗れた。テキサス・パシフィックの共同創業者、ビル・プライス氏は、こ うしたことを受け、JPモルガンとの取引を控える公算があると述べている。

スイスの銀行、クレディ・スイス・グループの証券部門、クレディ・ス イス・ファースト・ボストン(CSFB)は顧客との利害衝突を避けるため、 昨年12月に企業買収部門をスピンオフ(分離・独立)することで合意した が、プライス氏はCSFBとの取引を増やす可能性があるとしている。

スイスのダボスで先月30日まで開催されていた世界経済フォーラム (WEF)年次総会に出席していたプライス氏はインタビューで、「JPモル ガンのような銀行と競合する場合、資金調達や買収で助言を得るための取引 を続けるのは難しくなる」と語った。同氏はまた、「われわれはCSFBが潜 在的な衝突を避けたという事実を称賛しており、CSFBとの取引を増やす のを楽しみにしている」とも述べた。

投資会社は主に借入金を使い、企業買収を進める。こうした投資会社に よる買収規模は昨年45%増の1800億ドル(約18兆6700億円)と過去最 高を更新し、テキサス・パシフィックや米プラックストーン・グループなど の投資会社はウォール街での存在感を高めている。

借入金による買収(レバレッジド・バイアウト)向けの融資ではJPモ ルガンは米最大手だが、自社のプライベートエクイティ(未公開株)投資事 業の利益も2003年の2700万ドルから昨年は14億ドルに急増した。同社 の広報担当ブルック・ハーロー氏は「当社は企業買収事業に注力している」と 述べたが、それ以上のコメントは控えた。

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