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ソニー:台湾・奇美電子の日本液晶子会社を買収へ-モバイル液晶強化

家電2位のソニーは7日、台湾・奇美電子(Chi Mei Optoelectronics)の日本の液晶子会社を買収することで基本合意したと発表した。携 帯電話やデジタルスチルカメラといったモバイル機器向けの液晶パネルの生産能力 を増強するため。これにより、製品の差別化に重要な中核部品と位置づける小型液晶 事業を強化する。

ソニーは2005年3月末をめどに、奇美電子傘下の「インターナショナル・ディ スプレイ・テクノロジー(IDTech)」(滋賀県野洲町)の全株式を約185億円で取得 する。従業員約420人も引き継ぐ。

買収後にはさらに約270億円を投じて生産設備を改修・増強する。IDTechはこ れまでノートパソコンや医療用ディスプレイ向けなどに高精細アモルファスシリコ ン(単結晶)TFT(薄膜トランジスタ)液晶を生産してきたが、買収後はソニーの 豊田自動織機との小型液晶生産合弁の「STLCD」がノウハウを持つ低温ポリシリ コン(多結晶)TFT液晶用に製造ラインを改造する。新子会社は2006年4月の量 産開始を目指す。

新子会社の生産能力は550ミリメートルX650ミリのガラス基板投入ベースで月 産2万5000枚を予定している。STLCDも今年4月をめどに月産4万枚(600ミ リX720ミリの基板投入ベース)に生産能力を増強中。基板サイズが異なるが、米調 査会社ディスプレイサーチの田村喜男副社長によると、総生産能力は今回の買収で

1.5倍に増強される計算になるという。

IDTechは2001年に奇美電子が米IBMから事業を買収する形で設立。昨年秋 には奇美電子が日本IBMの保有していた15%の出資分を買い取り完全子会社化し たが、田村氏によれば、供給先の約30-40%がIBMの高精細ノートパソコン向け だった。昨年12月にIBMが中国のパソコンメーカー最大手レノボ・グループにパ ソコン事業の売却を決めた結果、IDTechは供給先の見直しに迫られた可能性もある。

ソニーの株価終値は前日比60円(1.5%)高の4020円。

-- Editor: Murotani

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