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ボーダフォンの津田社長:「料金に工夫」-プリペイド携帯は需要ある

携帯電話国内3位ボーダフォンの津田志郎社長 (59)は就任後の初の記者会見で8日、「新しい端末、料金、サービスで競争力を 高める」と述べ、ボーダフォンの復活を模索する意向を示した。料金については 「いろいろな工夫がある」と述べ、前身の旧J-フォン時代の「写メール」といっ たヒット商品も出すことで反転への契機をつかむ意向を強調した。

8月にボーダフォンに移籍して1日に就任した津田社長は、現在のボーダフォ ンの環境は厳しいと評価した。11月の販売シェアは3%とKDDIの54%、NTT ドコモの43%に大きく遅れを取った。販売台数は旧J-フォンを含めて過去2番目 に低い水準。こうした現状認識を示したうえで「今後の主たる競争の土俵は第3世 代携帯電話(3G)になる」と述べ、3G携帯分野で巻き返しを狙う計画を示した。

具体的にはこの歳末商戦に投入する新型7機種を皮切りに、海外でも使えるグ ローバル仕様の機種を投入する。その際に世界展開するボーダフォンの特徴として、 端末の大量調達でコストが下げられる点をあげた。さらにグローバル企業としての ブランド力の高さに加え、ヒット商品・サービスを見出すことでブランド向上に弾 みをつける考えも示した。

携帯電話の料金については、日本の事業者全体として「世界と比較して決して 高くない」と述べた。同時にデータ通信定額制の導入(11月21日)を1例として、 今後も料金面で対応する余地があることを示した。こうした対応から「いまは3事 業者中で3位だが、2位に近づきたい」と語った。

プリペイド携帯電話

プリペイド(料金前払い)式の携帯電話については「海外の事例をみても需要 はある」と強調し、引き続き積極的に取り組む意向を示した。世界的にみると日本 の普及率が低く、日本では反社会的行為に使われるというマイナスのイメージが強 いのが現状。こうした点については「ほんの一部の人のやっていることを防ぎ、ダ ーティーなイメージをプリペイド携帯から切り離す」として、プリペイド携帯の利 便性を損なわないようにすることが重要と述べた。

プリペイド携帯についてはドコモの中村維夫社長が、匿名性から反社会的行為 に使われているとして10月に廃止の方向を打ち出した。結局は販売に際して本人確 認を徹底する形に落ち着き、各社が11月末に一斉に対応を発表した。プリペイド携 帯の全体に占める比率はドコモが0.2%、KDDI(「au」)は1.9%と大きくな い。これに対してボーダフォンは数値を公表していないが、1割程度と大きい。

2006年のナンバーポータビリティ(事業者を変えても同じ番号を使える制度) に向けては、「顧客がどう流動化するかだが、根本は信頼をどう勝ち取るかにかか っている」と述べた。

NTT出身でドコモ副社長を3年間務めた津田氏は、6月に子会社ドコモエン ジニアリング社長に就任した。2カ月後には同社を辞め、8月にボーダフォンの社 長就任が内定していた。ボーダフォンはダリル・グリーン社長が6月に突然辞任、 新社長が決まるまでブライアン・クラーク氏が暫定的に社長に就き、日本人社長を 探していた。親会社の英ボーダフォンは携帯電話世界首位だが、日本事業は苦戦し ている。

日本市場てこ入れのため英ボーダフォンは株式公開買い付け(TOB)を実施、 現在ボーダフォンの97.7%の株式を保有している。ボーダフォンは来年3月以降に 東証1部の上場が廃止になる予定。

ボーダフォンの株価終値は、前日比2000円(0.7%)安の27万4000円。

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