東芝・ソニーが小幅安、規格分裂決定で次世代DVD普及に懸念

東芝が4円(0.9%)安の431円、ソニー が30円(0.8%)安の3730円と小幅安。前日の米市場の流れを受けハイテク株 が軒並み下げるなか、米映画4社による東芝規格の次世代DVD(デジタル多 用途ディスク)支持は評価されておらずソニー陣営との規格分裂決定により普 及が遅くなるとの懸念が広がっている。

東芝は29日NECなどと共同開発を進めている次世代DVD規格「HD DVD」についてパラマウント・ピクチャーズ、ユニバーサル・ピクチャーズ、 ワーナーブラザーズ、ニューラインシネマの4社から支持を取り付けたと発表 した。

JPモルガン証券の和泉美治アナリストは、「映画4社が技術やビジネス モデルを純粋に評価してHD DVDを支持したことは、東芝陣営にとってポ ジティブ」と評価。しかし、「次世代DVDがソニー陣営の『ブルーレイディ スク』とHD DVDの2規格が並存することが決定的となり消費者の混乱を 招く可能性が高まり業界全体としてはネガティブ」とみている。

クレディスイス・ファーストボストン証券の西範也アナリストも、「HD DVD陣営は劣勢とみていたのに米大手が支持したのはサプライズ。2規格が 並存すればメーカーは現行のDVDレコーダー同様に両規格互換機を作らざる を得ず、東芝・ソニー両陣営ともに次世代DVDのライセンス料も低く設定せ ざるを得ないだろう」として、巨額の開発コストをライセンス収入で回収する 計画に影響が生じる可能性があると指摘している。

また次世代DVDは、海賊版ソフトの横行を防ぐため、現行のDVDより もコピー防止機能の強固な次世代ディスクが必要なハリウッド業界と、高品位 テレビを普及させるためにも次世代DVDを広めたい電機業界の思惑が一致す る形で議論が進んでいる。一方、「映像ソフトの記録媒体には第3の規格が登 場してもよいだろうし、ブロードバンド(高速大容量)インターネットを利用 したオンデマンド配信も流通形態としてあるだろう」(みずほインベスターズ 証券投資情報室の石川照久部長)といった見方もあり、今後の動きは不透明だ。

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