グリーンスパン議長:ドル需要はいずれ減退へ-経常赤字に警告

グリーンスパン米連邦準備制度理事会 (FRB)議長は19日、米国は経常赤字を埋めるために国外資金を呼び込む 必要があることについて、海外投資家の対米投資意欲はいずれ限界に達し、ド ル以外の通貨に資金を分散する、もしくはより高い金利を要求することになる と警告した。

グリーンスパン議長はフランクフルトで開催された欧州の銀行業界の会合 で講演し、「米経常赤字の規模を考慮すれば、ドル投資意欲がいずれ減退する のは避けられない」と語った。さらに、「海外投資家はいずれドル資産の積み 上がりを調整する、あるいは米国に投資を集中させるリスクを相殺するために、 より高い投資利益を求めることになる。この結果、米国の経常赤字を埋めるコ ストは押し上げられ、ますます維持が難しくなる」と述べた。

グリーンスパン議長はそのうえで、こうした調整は金融市場で吸収される可 能性が高く、経済に重い負担を強いることにはならないとするこれまでの見解を あらためて示した。議長は「危機的状況を招くことなく、市場の力によっていず れ持続可能な経常収支を回復することになろう」と前置きしたうえで、「自己満 足してはならない」とクギを差した。

ニューヨーク外為市場ではドルが対ユーロで下落。現地時間午前9時42分 現在、1ユーロ=1.3062ドルで推移している。前日遅くは同1.2961ドルだった。

グリーンスパン議長はこうした状況がドルの水準にどのような意味合いを与 えるか予想するのは困難だとし、「為替レートの予想は、コインの裏表のいずれ が出るかを占うより難しい」と語った。

双子の赤字

講演テキストによると、グリーンスパン議長は米金利の方向性や経済成長率 には言及していない。

第2四半期の米経常赤字は過去最大の1662億ドルに膨らんだ。グリーンス パン議長は米通商調整へのカギとして、米国の貯蓄率向上を促進する政策を挙げ た。

議長は「財政赤字を削減(できることなら黒字に転換)することは、国内貯 蓄を拡大させる最も効果的な措置と考えられる」と述べ、「個人の貯蓄率は現在、 異常に低い水準にあり、これを引き上げる政策を策定するなど、民間部門の貯蓄 を大幅に拡大させることも当然ながら有益だ」と語った。

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