三井鉱が急騰、米ISGが買収打診-村上再生相「聞いている」(2)

産業再生機構の支援下で経営再建中の三 井鉱山株が急騰。米2位の鉄鋼メーカー、インターナショナル・スチール・グル ープ(ISG)が産業再生機構に対し、三井鉱山の株式52%を取得する方向で 買収を申し入れたと一部報じられたことが好感され、買いが殺到している。

買い気配で始まったあと、午前10時15分ごろ、前日比80円 (24.4%)高のストップ高(値幅制限いっぱいの上昇)、408円で寄付いた。 ISGは、世界で需要がひっ迫している鉄鋼原料のコークスを三井鉱山から安定 確保したい考え。三井鉱山にとっては、大手メーカーの傘下に入れば、新たな大 口のコークス納入先が長期的・安定的に確保できることになる。

立花証券の平野憲一情報企画部長は、株価が10月12日に付けた年初来高 値415円を抜いてこなかったと指摘したうえで、「再生機構のもとでは、株価 的には400円ちょっとが限界。ISGの買収が実現すれば、まったく別次元の 展開になる可能性もある」と評価。「ISGのもとで新たな戦略が明らかになっ た段階で、新値を取ってくると思う」と述べた。

すでに、三井鉱山は、新日鉄とコークスの原料納入で10年の長期契約を 結ぶなど、コークス増産に動き出している。世界的な鉄鋼需要の拡大を背景に、 欧米の鉄鋼メーカーがアジアでの原料調達を強化するなか、三井鉱山が買収対象 になったとみられる。ISGは、来春までに蘭LNMグループと合併し世界最大 の鉄鋼メーカーとなることが決まっている。

16日付の日本経済新聞は、ISGが三井鉱山の52%の普通株式を買い取 り、経営権の取得を目指すと報じた。提示額は100数十億円のもようという。 再生機構は、早ければ年内にも入札方式で三井鉱山の売却先を決める見通し。

報道に対し、村上誠一郎産業再生機構担当相は午前の閣議後の記者会見で、 「事務的には聞いている」と大筋で事実関係を認めたが、あくまで産業再生機構 と米鉄鋼メーカー間の話だとして、「現段階ではノーコメント」と述べた。

一方、三井鉱山は16日午前10時半すぎ、「当社としては承知していな い」とのコメントを発表。同社の佐々木稔広報室長は「事実関係として、一切、 何も聞いていない」としている。

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