きょうの【注目株】主力内需株、NTT、小野薬、ソニー、ソフバンク

11日の【注目株】は以下の通り。

主力内需株:三菱東京フィナンシャルグループなどの内需主力株が中期的 に弱含む公算が高い。報道によると、内閣府が11月の月例経済報告で景気判断 を下方修正する方針を固めたもよう。前月までの「堅調に回復している」とし てきた総括判断から「堅調」という表現を削除する方向で関係省庁と調整、16 日の閣僚会議で報告する見通し。下方修正は2003年6月以来、1年5カ月ぶり。

景況に対する先行き不透明感が一段と強まるなか、まずは内需株に注目が 集まりそうだ。この日は、ニューヨーク外国為替市場で円がドルに対して急落。 1ドル=105円台後半から107円台まで売り込まれ、過去6カ月間で最大の下 げ幅 を記録した。市場では日本の政府・日銀が円高阻止のため円売り介入を実 施するとの観測が広がった。

また注目のFOMC(米連邦公開市場委員会)は市場の予想どおり、フェ デラルファンド(FF)金利誘導目標を1.75%から2%に引き上げ、今後も 「慎重なペース」で金利を引き上げていく姿勢を示した。これを受けてS&P 500種株価指数やナスダック総合指数などの主要指数は下げ幅を縮小したが、 結局マイナス圏で終了した。ナスダック指数は同8.77ポイント(0.4%)安の

2034.56。

NTT(9432):9月中間連結決算は、純利益が前年同期比3.1%増の 3446億円となった。中間期の売上高は同1.7%減の5兆3216億円、営業利益は

5.8%減の7878億円だった。固定電話部門や携帯電話子会社NTTドコモは不 振で減収営業減益だったが、支払い税金の減少に伴い純利益は見かけ上増えた。 2005年3月期連結純利益予想は6700億円と従来予想比で3%上方修正した。

また、「中期経営計画」を発表。現在の固定電話のうち半分にあたる3000 万回線を2010年までに光ファイバー回線に切り替えるのが柱。この回線切り替 えを含めた設備投資額は、今後6年間で5兆円に達する。

小野薬(4528):10日、国際戦略製品として将来的な業績寄与を期待する 脳梗塞急性期治療薬「プログリア(開発コード:ONO-2506)」について、世 界的なライセンスを米製薬大手メルクに供与すると発表した。医薬品アナリス トの間では「非常にポジティブなニュースだ」(大和総研の宮内久美シニアア ナリスト)と受け止められている。

小野薬は9日の中間決算時にプログリアの臨床試験第2相(フェーズ2) が終了し、結果の解析に入ったと公表。順調な開発進展を受けて、10日の株式 相場で高評価を得ていただけに、今回の導出決定はさらなるプラス材料と捉え られる公算が高い。

住友チタニウム(5726):橘昌彰社長は10日の中間決算会見で、ユーザー とのチタン価格交渉について「このほど2005年の輸出分は前年比30%アップ で妥結した」と指摘。足元の需給がひっ迫していることを説明した。

コスモ証券投資調査部の岩崎彰シニアアナリストは「10月初旬には2割程 度の値上げが通りそうだとの声が業界内で広がっていたが、短期間のうちに3 割の値上げが通ってしまった。チタンの需給が日を追うごとにタイト化してい ることの表れで、チタン業界そのものが、急成長に向けてテイクオフ(離陸) したと捉えるべきだ」と指摘。3割の値上げはポジティブ・サプライズだった としている。

通常、輸出分で3割の値上げが通れば国内もほぼ同率の値上げが通るため、 一段の収益拡大が予想される。コスモ証券では従来、2割の値上げを前提に、 連結経常利益の予想値を2006年3月期で54億円、07年3月期で74億円とし ていたが、岩崎氏はこれを上方修正する必要が出てきたとしている。

化学:三井化学、旭化成など化学大手の株価動向に関心が集まりそうだ。 11日付の日本経済新聞朝刊は、石油化学製品の基礎的原料であるベンゼンにつ いて、7-9月の国内価格が約14年ぶりに過去最高値を更新したと報道した。 10-12月期はナフサ(粗製ガソリン)高の影響でさらに値上がりする公算が大 きく、ベンゼンを原料とする合成樹脂原料フェノールなどの価格を一段と押し 上げそうだとしている。

ベンゼン価格は四半期ごとに後決めしている。報道によると、指標となる 新日本石油化学の7-9月出荷価格は前期に比べ22.3円(29%)高い99.3円 に決まった。湾岸戦争時の90年10-12月につけた従来の最高値78.5円を 26%上回った。

ダイエー(8263)ソフバンク(9984):NHKは朝のニュースで、ダイエ ーがプロ野球球団「福岡ホークス」の全株式を売却する方針に転換したと報じ た。ダイエーはこれまで一定割合の株式保有の意向を示していた。買収に名乗 りを上げたソフトバンクなどと、全株式売却の方向で交渉を進めるとしている。

ソフトバンクの孫正義社長は10日の決算発表会見で、球団買収については 全株式を保有することにもこだわらず、ダイエーの保有も歓迎すると表明して いた。また、ソフトバンクは、ホークスの入場券販売といった「興行権」を持 つ米投資会社コロニー・キャピタルに対して「興行権」取得額として、150億 -200億円を提示している。コロニーの増井利夫代表が明らかにした。

ソニー(6758):傘下の金融持ち株会社ソニーフィナンシャルホールディ ングスが2006年春にも上場する方針を固めたと11日付の日本経済新聞朝刊が 報じた。年内にも、野村証券とJPモルガン証券を主幹事に指名、準備に入る。 上場により、株式交換によるM&Aなどが機動的にできるようになるほか、上 場と同時に増資することでシステム投資などへの資金も確保できるとしている。

電機:調査会社のMM総研が10日発表した2004年度上期の国内パソコン 出荷台数は前年同期比4%増の579万台となった。メーカー別シェアは1位の NEC、2位の富士通は変らなかったものの昨年3位だったソニーは5位に転 落。代わりに昨年4位のデルが3位、同5位の東芝が4位に上昇した。

家庭用市場の低迷が続くなか相対的に堅調だった法人向けに強いデルや東 芝が伸び、家庭用に特化しているソニーが転落した格好だ。

武富士(8564):10日、武井保雄前会長ら創業家一族の保有株薬58%のう ち、36%に当たる約5000万株を処分すると発表。貸金業登録が取り消されるの を避けるため、17日に東京地裁で判断が下される盗聴事件の判決前に、創業家 の保有比率を25%未満に引き下げることにした。

しかし、市場では、創業家一族が筆頭株主のままでいることや、18%分の 売却先や金額の決定が長引けば、「失望が広がる恐れがある」(SMBCフレ ンド証券投資情報部の中西文行グループマネージャー)との声が出ていた。

船井電機(6839):10日通期純利益を従来予想の261億円から253億円 (前期比3.7減)に下方修正した。五輪商戦後の需要低迷や製品価格下落が理 由。中間期の純利益は前年同期比21%増の133億円だった。DVD(デジタル 多用途ディスク)レコーダーや液晶テレビの販売増と為替差益が寄与した。資 材価格上昇で営業利益は4%減の176億円にとどまった

バンダイ(7967):バンダイが安値を更新している。米事業の赤字転落に より10月29日に中間期の業績を下方修正したのが嫌気され以来株価は1割下 落している。 一方、野村証券金融研究所の桜井雄太アナリストは「米市場での 不振は映画『スパイダーマン2』関連製品が、がん具市場を席巻したという特 殊要因で一過性のもの。海外向けキャラクター事業拡大などで来期は10%以上 の経常増益を達成できるとみており、現在の株価水準はPER(株価収益率) 15倍と米がん具大手などと比較して割安」と指摘している。

協和発酵(4151):10日の中間決算発表で、抗パーキンソン治療薬「KW -6002」の欧米臨床試験が最終ステージに相当する第3相(フェーズ3)に進 んだことを明らかにした。KW-6002は、アデノシンA2A拮抗剤と呼ばれる まったく新しいタイプのパーキンソン治療薬で、大脳の基底部にある「線条 体」の神経活動を正常に戻す効果があるとみられている。

会社側では、開発に成功し、海外で承認販売できれば、「ピーク時に世界 で500億円超の売り上げが期待できる」(コーポレートコミュニケーション部 の高橋正哉氏)と話しており、大型化への期待感も根強い。

日揮(1963):10日通期の純利益を従来予想110億円から12%引き下げ、 前期比8.4%減の97億円に下方修正した。一部の工事案件で追加費用が出て、 利益率が低下、中間期の純利益が13%減の53億円にとどまったため。中間期 の売上高は3.9%減の1818億円、営業利益は40%減の50億円、経常利益は 14%減の75億円。アルジェリアのガス処理プラントで建設場所の変更に伴い追 加費用が発生したほか鋼材価格の上昇も響いた。

ベネッセコーポレーション(9783):前期に回復した主力事業の通信教育 講座「進研ゼミ」が引き続き順調なため、2005年3月期の連結業績予想を上方 修正した。年間配当は10円増配し50円とする。従来から配当性向は「35% 超」との目標を示していたが、通期の配当性向は38.5%に達することになる。

ワールド(3596):10日、今期の中間配当(前期は14円)と期末配当 (同19円)をそれぞれ当初計画の19円から1株につき3円増配の22円に上方 修正し、年間で44円(同33円)を実施する予定と発表した。足元の業績が堅 調に推移しており、通期でも計画通りが見込めるため、安定的かつ業績に見合 った積極的な配当を継続する、としている。増配は今期で3期連続。  同時 に発表した2004年9月中間期の連結決算によると、純利益は前年同期比1.8% 増の22億円となった。通期は当初計画のまま据え置いた。

コロムビアミュージックエンタテインメント(6791):10日発表した2004 年9月中間期の連結経常損益は1億4800万円の黒字と従来予想(4000万円の 黒字)から拡大。前年同期は8億2900万円の赤字だった。氷川きよしなど自社 制作作品がほぼ計画通りとなり、Gorie with Jasmine & Joan の『Mickey』な ど製造販売受託の売り上げが予想を上回った。

携帯電話のデジタル音楽配信も好調。下期も引き続き「新人の発掘・強化 や、音源活用としてデジタル音楽配信を強化する」(広報部・後藤知子チーフ スタッフ)。音楽配信は今までFOMAだけだったが、今月からau、年内に ボーダフォンへの配信を予定。05年3月期通期は従来予想を据え置いた。

旭硝子(5201):11日付の日本経済新聞朝刊によると、旭硝子はプラズマ ディスプレーパネル(PDP)用光学フィルターの生産能力を2005年4月に6 割増やす。生産拠点である千葉工場(千葉県市原市)などに約15億円を投じて 設備を新設し、年産能力を250万台から400万台にする。

WOWOW(4839):10日、2004年9月中間期の連結営業損益が7000万 円の黒字に転換する見通しと発表した。当初は1億8000万円の赤字を見込んで いた。7-9月に新規加入者数、その他事業の業績が計画を上回って推移した ほか、販売促進費などコストの効率化に努めたことが寄与する。子会社でテレ マーケティング事業を行うワウワウ・コミュニケーションズの業績も好調だっ た。05年3月期通期の業績予想については、従来のまま据え置いた。

セントラルS(4801):10日取引終了後に、2005年3月期の連結純利益を 11億円に上方修正すると発表した。従来予想は9億5000万円で、16%の増額 修正となる。前期との比較では57%の増益。今夏のアテネ五輪効果で会員数が 順調に伸びることなどが背景としている。東証で会見した濱田浩常務取締役は 「五輪効果は実質的には下期に出てくる」と説明。12月のホノルル・マラソン や冬の短期スポーツ講習などでもかなりの参加数が期待できるとしている。

日特陶(5334):日本特殊陶業は10日今期の純利益を従来予想の149億円 から7.4%引き上げ、前期比44%増の160億円に上方修正した。中間期の純利 益は前年同期比50%増の94億円。米インテルやAMD向けに供給している半 導体パッケージ事業の採算改善が進み、同部門は前年同期38億円の営業赤字か ら7億円の黒字に転換した。

コスモス薬品(3349):11日、東証マザーズ市場に新規上場する。公募価 格は2000円。公募株式数は130万株、売り出し株式数は70万株。(オーバー アロットメントによる売り出し含む)売買単位は100株。主幹事証券は日興シ ティグループ。九州を中心に日常生活品を販売するドラッグストア事業を展開。

日本ERI(2419):11日、JASDAQ市場に新規上場する。公募価格 は50万円。公募株式数は1550株、売り出し株式数は250株。主幹事証券はみ ずほインベスターズ。主に建築物の確認検査業務を実施。

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