きょうの【注目株】山之内薬、東レ、ヤマダ電、ソフトバンク、JR東

10日の【注目株】は以下の通り。

山之内(4503):藤沢薬品工業との統合新会社「アステラス製薬」の向こ う3年間の事業計画が9日取引終了後に公表され、2008年3月期までに医療用 医薬品事業売上高で1兆円、営業利益で2500億円を目指す方針が明らかになっ た。今年2月の合併基本合意時の数値目標が据え置かれた格好だが、コスト削 減効果などの詳細項目が示されたことで改めて株式売買を誘引する公算が高い。

研究開発費をほぼ現在(2社単純合算)並みの1450億円に抑制、早期退職 者の募集やグループ会社への転籍などで従業員を2000人減らすなどして、400 億円のコストシナジーを出すとした。みずほ証券の田中洋シニアアナリストは 新会社の08年3月期の研究開発費が1700億円程度になると試算していたため、 予想外に研究コストが少ないとしたうえで、「研究開発費が1450億円程度でと どまるなら、営業利益は2500億円を超える可能性が高い」とみている。

ヤマダ電機(9831):9日発表した9月中間期決算は好調で、通期の連結 業績予想を上方修正した。売上高は、従来予想の1兆808億円から前期比

15.7%増の1兆867億円と、家電量販店としては初めて1兆円を突破する。同 社は中期経営計画で「売上高1兆5000億円」を目標に掲げ、長期的には2兆円 企業を目指している。

家電量販店同士の競争が激化するなかでもデジタル家電の販売増に結びつ けることに成功し、ポイント制度の見直しで関連費用を大幅に削減できたこと が収益拡大に結びついた。同社の茂木守専務は「ポイント制見直しの効果がや っと浸透してきた」。

SMBCフレンド証券投資情報部の中西文行グループマネジャーは「巨大 な購買力を活かした低価格販売、大型の薄型テレビやパソコンをたくさん置い ても豊富な品揃えを実現できる大型店などの特色は小売りセクター内ではどの 業態よりも米ウォルマート流のビジネスモデルを体現できている唯一の企業か もしれない」とみていた。

東レ(3402):9日に好決算を発表した。会社側は2005年3月期の連結利 益予想を800億円(従来予想は740億円)と設定したが、液晶カラーフィルタ ーなどの情報通信機材事業の拡大や、航空機業界を中心に需要が拡大する炭素 繊維の伸長を勘案すれば、更なる業績上ぶれも期待できるとの声も出ている。

ファナック(6954):日本工作機械工業会が9日発表した10月の受注額 (速報値)は前年同月比51%増の1097億4200万円と25カ月連続で前年同月 を上回り、1月からの累計では1兆82億円と1997年以来7年ぶりに年間1兆 円を突破した。

ソフトバンク(9984):10日付の朝日新聞朝刊は、「福岡ダイエーホーク ス」の売却額が興行権も含めて150-200億円になる見通しだと報道した。また 10日の主要各紙は、ソフトバンクがホークス主催試合の入場券販売をはじめと する興行権も同時に買い取る方向で、米投資ファンド、コロニー・キャピタル と交渉に入っていると報じた。

小売関連:10日付の主要各紙によると、政府税制調査会(首相の諮問機 関)は9日 の会合で、3兆円規模の定率減税の廃止を、来年度税制改正答申の なかで明記することで一致した。2006年度までの2年間で段階的に廃止すると しており、1年目は所得税の減税率を半分の10%程度に圧縮し、年25万円の 上限額も引き下げる案が浮上しているのだという。定率減税を全廃すると、最 高で1人あたり29万円の税負担増となり、個人消費への悪影響が懸念される。

JR東(9020):10日付の日本経済新聞などによると、JR東日本の大塚 陸穀社長は9日、新潟県中越地震発生後初めて記者会見し、上越新幹線につい て「全線復旧の確たる見通しは立っていない」と認めた。余震が続き内部のは く落や路線隆起などのトンネル損傷状況の把握が難航しているのが理由。大塚 社長は復旧が越年する可能性について「今の段階では何も申し上げられない」 と述べた。地震を受け同社は耐震補強の対象だった新幹線の高架橋の橋脚約 7500本を前倒しして補強する。

住友ベークライト(4203):9日、半導体材料などの好調で中間期の業績 が計画を上振れたため通期の連結純利益を前期比32%増の102億円と前回予想 から2億円引き上げた。半導体封止材や回路関連製品が「9月以降調整局面に ある。数量ベースではピーク時の10%減となっている」(江崎秀昭常務)とし て、下期は、計画の数量が達成できない可能性があるが、現材料のナフサ価格 高騰を転嫁するため値上げにより下期計画を達成する狙い。

ダイキン工業(6367):9日、通期の連結純利益を従来予想の355億円か ら385億円(前期比35%増)に上方修正した。国内の猛暑効果や海外でのエア コン需要好調や半導体向け化学事業などの好調が理由。売上高は7350億円か ら7430億円(前期比19%増)、営業利益は580億円から615億円(同28% 増)、経常利益560億円から605億円(同34%増)とそれぞれ引き上げた。

セイコー(8050):9日、2005年3月期通期の連結純利益を従来予想の 85億円から62億円(前期比38%減)に27%下方修正した。デジタルカメラ用 シャッター、携帯電話向けカメラモジュールなど電子部品事業で競争が激化し ており、価格対応や新規顧客開拓が遅れているため。腕時計をはじめ、各部門 で国内の需要も落ち込んでいることが響く。

太陽誘電(6976):9日、今期連結純利益を従来予想の70億円から66% 下方修正し、24億円にとどまる見通しと発表した。記録用DVD(デジタル多 用途ディスク)の価格急落と携帯電話やパソコン向け電子部品の需要低迷が原 因。前期は18億円の赤字だった。10日の中間決算発表で詳細を開示する予定。

横河電機(6841):9日発表した中間純利益は28億円となった。前年同期 は2億5500万円の赤字。売上高は12%増の1871億円、営業利益は2.3倍の 106億円、経常利益は3.1倍の100億円。システムLSI(大規模集積回路) やメモリー向けの半導体試験装置が伸びたほか、石油や天然ガスなどプラント 向け制御システムが好調だった。通期予想は据え置いた。

電通(4324):9日、2004年9月中間期の連結純利益は前年同期比81% 増の123億円となる見通し。従来予想の71億円から73%引き上げた。猛暑の 影響で消費拡大の恩恵を受けたほか、アテネ・オリンピック関連の売り上げな どが寄与する。販売費及び一般管理費を期初計画に対し、0.3%増と微増に抑 えたことも利益を押し上げる。05年3月期通期の連結純利益も従来予想の236 億円から266億円(前期比14%減)に13%上方修正した。

関西電力(9503):10日付の日本経済新聞朝刊は、関西電力が来年4月に 電力料金を引き下げる検討に入ったと報じた。値下げの対象は需要量が50キロ ワット未満の小規模工場や家庭などとしている。東京電力など一部電力会社は 今年度中の値下げを決定済み。関電は値下げで先行する東電などとの料金格差 の縮小を狙う。関電は8月に起きた美浜原子力発電所3号機の蒸気噴出事故の 影響で対応が遅れ、年度内の料金引き下げは断念していた。

家電業界:10日付の日本経済新聞朝刊によると、経営再建中のマツヤデン キ(大阪市、切石哲社長)が産業再生機構の支援を卒業し、自主経営に踏み出 す。新生銀行、あおぞら銀行、日本政策投資銀行などから協調融資を受けて、 再生機構に対する債務を一括し、民事再生手続きが完了するとしている。

幻冬舎(7843):9日取引終了後に9月中間連結純利益を前回予想比で 50%増の5億8000万円に上方修正した。前年同期は4億7000万円。同社は書 籍の売上高増加と返品率の低下が寄与したとしている。幻冬舎の取締役経営企 画部長、久保田貴幸氏は「ベストセラーに依存しない体質の経営を目指し、初 版設定や重版設定の厳格化を進めた結果、返本率が前年の36.7%から現在は

31.0%まで低下したことに伴う利益拡大の寄与度が大きい」と述べた。

TOTO(5332):9日発表した中間期の連結純利益は前年同期比11%増 の46億円となった。採算性の高いリフォーム事業が収益をけん引した。売上高 は3.9%増の2336億円、営業利益は41%増の143億円、経常利益は41%増の 131億円。通期では売上高を4850億円から4800億円(前期比2.6%増)に引き 下げたが、経常利益は300億円(同22%増)と据え置き、純利益は130億円か ら135億円(同15%増)に上方修正した。

トラスト(3347):10日、東証マザーズに新規上場する。公募価格は36 万円。公募株式数は6000株、売り出し株式はない。売買単位は1株。主幹事 証券はUFJつばさ証券。

ジー・トレーディング(3348):10日、JASDAQ市場に新規上場する。 公募価格は15万5000円。公募株式数は1200株、売り出し株式数は500株、売 買単位は1株。主幹事証券は大和証券SMBC。

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