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KDDI株が午後下げ拡大:モルガンS格下げ-固定電話部門不振(3)

KDDIの株価が下落。午後の取引でも下げ 幅を拡大して一時前日比で5%以上も値下がりし、日本株全体にも影響を与えて いる。前日発表の四半期決算が市場の予想ほどではなかったことから取引開始か ら売り注文が先行、モルガン・スタンレー証券が株価格付けを引き下げたことを 受けて下げ幅を広げている。他の通信株や日本株が値上がりするなかで株価下落 が目立つ。

株価は一時前日比3万2000円(5.4%)安の56万4000円まで下落した。3 日ぶりの値下がりになり、3月29日(55万4000円)以来4カ月ぶりの安値をつ けた。午後1時50分現在で同3万円(5.0%)安の56万6000円で取引が進んで いる。値下がり率は東証1部2位になり、日経平均の下落寄与度では首位になっ ている。売買代金も121億円と東証1部12位。

KDDI株の下落について市場は「固定電話部門の不振で4-6月期の収益 がマーケットの見通しに届かなかったのが背景」(佐分博信・UFJつばさ証券ア ナリスト)とみている。

29日発表した4-6月期決算は、連結純利益が517億円と前年同期比で18% 増加した。事前の調査でアナリスト3人は、この四半期の純利益を530億-596 億円と予想していた。本業も儲けを示す営業利益は896億円。この通期予想に占 める比率は28%と前年同期の39%を大きく下回った。

モルガン・スタンレー格下げ

株価はこれを受けて売り注文が先行して取引を開始した。この日の通信株は NTTやNTTドコモをはじめ軒並み上昇、日本株も大きく上昇に転じており、 KDDI株の下落が際立つ。

モルガン・スタンレー証券の田中宏典アナリストは30日、KDDIの株価評 価を「買い」から「中立」に引き下げた。携帯電話の主力ブランド「au」は伸 びているが、固定電話部門の不振が予想以上で全体の収益の足かせとなると分析 している。目標株価も70万円から63万8000円に引き下げた。これを受けてKD DI株にはさらに売り注文が膨らんだ。

一方でKDDIの中長期的な収益を評価する声も根強い。佐分アナリストは、 主力携帯電話「au」での「1加入者当たりの平均月間収入」(ARPU)が堅調 に推移しているといった点を挙げた。KDDIの基調としての評価は「A」(買い、 今後半年から1年の株価がTOPIXを5-20%上回る)を維持している。

合田泰政・メリルリンチ日本証券アナリストも「au」の売り上げが順調に 伸びているうえ、完全子会社化を発表した「ツーカー」との相乗効果が発揮でき るといった点を示し、投資評価は「買い」を継続するとのリポートを出している。

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