コンテンツにスキップする

サウジ・アラムコ:シェルグループから昭シェル株15%を取得(3)

昭和シェル石油は5日、筆頭株主である英蘭 系メジャー(国際石油資本)のロイヤル・ダッチ・シェルグループが同社保有株 式(50%)のうち9.96%をサウジアラビアの国営石油会社サウジ・アラムコに売 却することで、アラムコ側と合意したと発表した。売却時期は8月中。アラムコ は2005年12月までにさらにシェルグループから4.99%を追加取得し、合計約 15%を保有する方針。これを5日株価で計算すると約549億円相当になる。アラ ムコが日本の石油会社に本格的に出資するのは初めて。

昭和シェルの発表によると、シェルグループは第一段階として、オランダ法 人の昭和シェル保有株式を9.96%に引き上げたうえで、同法人をアラムコに売 却する。ただ、株式取得契約の詳細は不明で、アラムコによる取締役の派遣、ア ラムコとシェルグループの今後の協力関係などについても「未定」(山下正美執 行役員)と答えるにとどまった。

野村証券金融研究所の塩田英俊アナリストは、シェルグループとアラムコの 今回の動きは、単に昭和シェル株式の譲渡にとどまらない可能性もあるため、こ の2社からより詳細な説明があるまでは、昭和シェル株価の動向も含めて判断で きないと指摘。ただ、シェルグループが保有株比率を引き下げることは「日本の ダウンストリーム(販売事業)から撤退モードであることを示す」と受け止めて いる。一方、アラムコの日本市場進出が国内石油業界に与える影響については、 短期的には少ないとみている。

昭和シェル-産油国との関係強化と歓迎

山下執行役員は、基本的にシェルグループとアラムコとの問題と断りながら も、アラムコの株式取得は「中長期的な原油供給源として強力なものになるため、 歓迎している」と語った。価格面などで優先的な条件を得ることはないものの、 数量や油種が豊富な相手と直接的なつながりが持てることは、大きなメリットに なるとしている。今回の2社の動きについては、非公式には昨年秋頃に話があっ たという。

また、同執行役員は、アラムコが株式を取得するに至った理由について、シ ェルグループとアラムコとの間で合弁事業などの協力関係があること、アラムコ が主要市場の1つである日本に強固な地盤を築きたいと考えていたことを指摘。 さらに、アラムコが各石油会社の株価や収益動向、経営姿勢などについて「総合 的に評価したうえで選んだと、われわれは承知している」と説明した。

昭和シェル石油の株価は前週末比13円(1.3%)安の971円。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE