クレディ・スイスのグルーベルCEO-保険事業から撤退も

スイス2位の銀行クレディ・スイス・グル ープのオズワルド・グルーベル共同最高経営責任者(CEO)は過去1年半の 間、前任者が行った230億ドル(約2兆5000億円)余りの買収の後始末に追わ れてきた。7月13日付で単独CEOとなる同氏の次の一手は、保険事業への拡 大という路線を反転させることかもしれない。

クレディ・スイスの広報担当者クラウディア・クラーツ氏は、保険部門ウ インタートウルについて、同社は「さまざまな戦略的選択肢を考えている」と 述べた。同氏は「売却するかどうかの決定はまだしていない」と加えた。

ルーカス・ミュールマン前CEOは1997年に保険のウインタートウルを約 100億ドルで買収。さらに12億ドル超を投じた買収で業務を拡大した。しかし 株価下落のなかで損失が膨らみ、クレディ・スイスは過去1年の間にフランス、 イタリア、英国の同部門を計38億ドル超で売却している。

ゴールドマン・サックス・グループのアナリスト、リチャード・ラムズデ ン氏は、現在のウインタートウルの売却額は最大70億スイス・フラン(約6000 億円)との見方を示した。

ウインタートウルは2003年、17億3000万スイス・フランの利益を出して いる。ラムズデン氏は「適正価格でなら買い手はあるだろう」と話している。

クレディ・スイスは24日、投資銀行と資産運用、個人・法人向け銀行、保 険の3部門に事業を再編する方針を示した。ウォルター・キーホルツ会長は26 日付の米紙ニューヨーク・タイムズとのインタビューで、保険部門について売 却その他の選択肢を考えていると語った。またスイス紙ターゲスアンツァイガ ーは26日、グルーベルCEOが3部門の1つのウインタートウルは、クレディ・ スイスにとって投資にすぎないと語ったと報じた。ただ、27日付のスイス紙ノ イエ・チュルヒャー・ツァイトゥング日曜版によると、キーホルツ会長はウイ ンタートウルを早急に売却する必要に迫られているわけではないとの考えを示 している。

ウインタートウルは生命保険と損害保険を手掛ける。ロサンゼルスに拠点 を置く投資銀行フーリハン・ロッキー・ハワード・アンド・ザキンのマネジン グディレクター、バート・ザネリ氏は、資産運用事業と関連の深い生保・年金 事業は売却しない可能性があるとして、米シティグループが2002年にトラベラ ーズ・プロパティ・カジュアルティをスピンオフ(分離・独立)し、トラベラ ーズ・ライフ・アンド・アニュイティーを残した例を挙げた。また、欧州事業 と米国事業を別々に売却する可能性もあるとして、米事業の売却価格は計9億 -11億ドルとの試算を示した。

独アリアンツや仏アクサなど欧州保険大手はコメントを控えた。

--共同取材: Helen Stock Editor: Connelly

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