新日石:マレーシアLNGティガ開発、2つ目のガス田が生産開始(2)

新日本石油は21日、マレーシアでのLNG (液化天然ガス)ティガ・プロジェクトのうち、開発を進めていたセライ・ガス 田での商業生産を今月から開始したと発表した。同ガス田の生産規模はLNG換 算で年間200万トン、コンデンセート(副産物の軽質原油)は日量8000バレル。

ティガ・プロジェクトは、サラワク州沖の2鉱区3ガス田を担当する上流開 発部門とLNG生産部門で構成される。プロジェクト全体でのLNG生産は年間 680万トン、コンデンセートは日量4万2000バレルとなる見通し。

SK-10鉱区のヘラン・ガス田では、昨年11月から年間160万トン(LN G換算)の規模で生産している。今回のSK-8鉱区では、セライ・ガス田が同 200万トン、来月にはジンタン・ガス田が同320万トンの規模で生産を開始する。

この日都内で会見した吉沢正常務によると、新日本石油開発のLNG持ち分 生産量は、ジンタンとセライの場合で全体の30%程度、ヘランは同50%程度。 原油換算では3ガス田合計で日量約7万バレルになるという。またこの3ガス田 の埋蔵量が減少するのに従い、SK-8鉱区の担当企業が「周辺の小ガス田4カ 所も順次開発する」(吉沢常務)方針。

販売については、LNG生産会社ティガと韓国ガス公社、東京電力、東京ガ ス、石油資源開発などとの間で販売契約を締結しており、販売規模は最大で年間 545万トン。昨年7月には米国向け(7万トン)および東電向けにスポット販売 を行ったほか、国内電力会社と長期契約を交渉中としている。

石油公団出資分への対応は未定

SK-10鉱区は、オペレーターの日石マレーシア(出資比率は75%)とマ レーシア国営石油会社ペトロナスの子会社が担当。SK-8鉱区は、オペレータ ーのシェル・マレーシアと日石サラワク(各37.5%)、ペトロナス子会社が担 当している。

石油公団は日石マレーシアに38.58%、日石サラワクに37.48%を出資して いる。吉沢常務は、これらの公団の出資分が今年度中に売却されるとの見通しを 示しながらも「新日石グループとしての対応は未定」(吉沢常務)と述べた。

LNGを生産するティガ社は、マレーシア国営石油会社のペトロナスが 60%を出資し、新日石は子会社を通じて10%の比率で事業参加している。日本 企業として初めて天然ガスの開発段階から販売までの一貫操業体制を築いている 点が特徴。LNGは東京ガスや大阪ガスなど日本国内の需要家、コンデンセート はマレーシアの国営石油会社のペトロナスに販売する。

新日石の株価は前週末比11円(1.7%)高の676円。

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