石油連盟会長:7月の卸売製品コストは横ばい-中間留分の転嫁不十分

石油連盟の渡文明会長(新日本石油社 長)は16日の定例記者会見で、現在の原油価格と為替相場が続いた場合、7 月の卸売石油製品のコストは前月比で横ばいになるとの見通しを示した。また 末端のガソリン価格には、最近のコスト上昇分がほぼ転嫁されている一方、灯 油や軽油といった中間留分については「半分程度の転嫁にとどまっており、7 -8月に需要家と交渉しながら転嫁が進んでいく」と語った。

渡会長は、原油高騰が日本経済に与える影響について、日本の輸入増額に 占める原油の比率が1990年時の19%から現在は15%に低下していることや、 当時のガソリン価格は1リットル当たり132円だったことなどを挙げ、「石油 高騰による影響は、当時と比べると許容できる範囲内」との認識を示した。石 油情報センターがこの日発表したガソリン全国価格は、1リットル当たり113 円。

また4-6月期の石油業界の業績については、ガソリン中心にコスト転嫁 が進んでいることから、「計画した利益を達成できる状況にはなった」と語った。

原油市場は不足感なし

このほか現在の原油市場については、生産余力のあるサウジアラビアやア ラブ首長国連邦(UAE)が実際に増産していることから、計算上は日量190 万バレル程度の供給超過になると指摘、「ファンダメンタル的にはバランスし ており、供給不足はない」と語った。

ただ、中東の地政学リスクや世界的な石油の低在庫、米国のガソリン不足、 産油国の生産余力低下、さらには投機資金の流入によって、原油価格には「か なりのプレミアムがある」ため、相場は高止まりしているとの認識を示した。 そのうえで、サウジなどの治安が安定すれば、年末にかけてニューヨーク原油 相場は1バレル当たり30ドル程度に下落する可能性もあるとの見通しを表明 した。

新日本石油の株価終値は前日比17円(2.6%)高の681円。

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