トヨタ、ダイハツ:新型小型車を発売:国内向け初の共同開発

トヨタ自動車と同社の子会社のダイハツ工業 は7日、国内向けに初めて共同開発した新型のコンパクトカー(小型車)を発売 した。トヨタは「パッソ」、ダイハツは「ブーン」で、ともに排気量は1000ccと 1300cc。価格は94万5000円から130万2000円。最廉価で100万円を切り軽自動 車のユーザーにとって魅力的な水準に設定した。

コンパクトカーながら大人5人が快適に過ごせる室内空間を確保。また、軽 自動車に匹敵する低燃費(リッターあたり21.0キロ)を実現した。トヨタの最小 コンパクトカー、ダイハツの上級コンパクトカーとして、軽自動車とコンパクト カーが交錯する市場の開拓を目指すとしている。パッソはカローラ店、ブーンは ダイハツの販売会社で取り扱う。月間販売はパッソが7000台、ブーンが1500台 と、両車種合計で8500台を目指す。

トヨタは、従来、このクラスの車を、ダイハツから「ストーリア」のOEM (相手先ブランドによる生産)供給を受け「デュエット」として販売してきた。 パッソ、ブーンは、この後継車としての位置付けとなる。

OEMではなく、共同開発という形を取ったことにより、トヨタは車両企画 力、ダイハツは小型車の開発技術や生産ノウハウといった得意分野で力を発揮し、 量産効果も上げられるという。張社長は「これがうまくいけば、今後も共同開発 をやりたい」と語った。

パッソは30%が「軽」から乗り換え期待

トヨタの笹津恭士専務はコンパクトカーのヴィッツの購入者を引き合いに出 し、「4分の1が初めて車を買う人、15%が軽自動車の顧客」とし、「パッソは 初めて車を買う人は4分の1ぐらいだが、軽自動車から来る人が30%ぐらい来て ほしい」と述べ、軽自動車からの乗り換え需要への期待を示した。

一方、ダイハツの神尾克幸専務は「毎年、我が社の軽自動車の4000台が普通 車に流出し、そのうち数%しか、私どもでは引き止められなかった」として、ブ ーンをラインナップに加えることにより、普通車へ乗り替える顧客のつなぎ止め ることができるのではないかとの見方を示した。また同社の山田隆哉社長は、 「今後、輸出も生産も、海外を考えていきたい」と語り、国内にとどまらず海外 への展開も視野に入れていることを明らかにした。

岡三証券の岩元泰晶アナリストは「ヴィッツと軽自動車の間の小型車で、量 を売っていくうえでトヨタにとって重要な車だ」との見方を示した。小型車市場 の先行きについては「リッタカー・ブームは一巡したという見方もあるが、以前 のように車格の上の車に乗り換えたいという人が少なくなって、軽自動車を含め 小さい車にシフトしてきている」としている。

両社は小型車の共同開発を進めている。今年1月にはインドネシアでダイハ ツの子会社、アストラ・ダイハツ・モーターが生産する小型車を「セニア」(ダ イハツ)、「アバンザ」(トヨタ)の名前で発売した。現在はインドネシアとタ イで販売している。

トヨタの株価は前週末比90円(2.2%)高の4150円、ダイハツは13円 (2.0%)高の664円(午後1時56分現在)。

--共同取材:藤村奈央子 Editor: Hinoki

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