国内石油製品:海外ガソリンに比べ割高感も-需給ひっ迫感の後退観測

原油価格の高騰を受けて、ガソリンをはじめ とした国内石油製品の業者間スポット価格は上昇傾向が続いている。ただシンガ ポール価格比では割高感が出始めているほか、定期修理中の製油所が稼働を再開 することから、これまでのスポット市場のひっ迫感や上昇圧力は後退する可能性 もある。

ガソリンの現物価格(京浜地区のリム価格)は、6月2日時点で1キロリッ トル当たり4万5500円となり、4月末比では27%急伸。

また、ブルームバーグ・データに基づく単純換算によると、1日時点の国内 ガソリン現物価格(リム価格)は、シンガポール市場のガソリン価格(オクタン 価92、FOB)に比べて、1キロリットル当たり1万233円高い。今年1月に は国内価格が2985円安かったものの、その後の国内価格の急伸を受けて5月31 日には国内価格がシンガポール価格を1万1798円上回り、2001年8月以来の価 格差を記録した。国内灯油価格はシンガポールのジェット・ケロシン価格 (FOB)比で2743円高い。

定期修理中の国内製油所はこれから順次、稼働を再開する。石油連盟が発表 する週間石油需給統計によると、製油所稼働率は2月末に90.79%を記録後、5 月22日には65.6%まで低下した。

みずほインベスターズ証券調査部の河内宏文シニアアナリストは、製油所稼 働率が今後80%台に回復すると予想。さらに国内製品価格が急上昇した結果、 海外産ガソリン価格に割安感が指摘され始めたことに注目しており、「現物価格 の上昇は一服することもありうる」とみる。ただ、末端のSSでも実際に値上げ が行われていることが下支え要因となり、「高値からは少し低い水準で、市況が 推移しそうだ」との見方を示した。

伊藤忠エネクス供給部企画チームの今野卓也担当課長は、原油相場次第で製 品価格がさらに上昇する余地は残るとしながらも、半面で6月入りとともに仮需 要が収まり始めたと指摘。月末には現物供給が増えるとみられることもあり、 「足元の相場は異常。相場は当面のピークを迎えた可能性がある」とみていた。

国道254号線の川越街道と環状8号線が交差する埼玉県和光市周辺には、 エクソンモービルやジャパンエナジー、新日本石油、出光興産、コスモ石油とい った各社ブランドのガソリンスタンド(SS)が集まっている。2日時点の店頭 レギュラー価格は、通常型SSの場合でいずれも1リットル当たり109円-110 円、セルフ型は109円となっており、5月30日と比較すると軒並み4円上昇し た。

新日本石油の株価終値は前日比21円(3.3%)安の619円、昭和シェル石油 は同21円(2.2%)安の927円、コスモ石油は同2円(0.7%)安の274円。

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