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英ボーダフォンと独テレコムの事業買収は通信業界の合併再来の前兆か

携帯電話サービス最大手の英ボーダフォ ン・グループと欧州の通信サービス最大手ドイツテレコムはともに25日、欧州 圏外での事業買収を発表した。欧州の通信業界はここ2年余り、債務の削減に注 力してきたが、このところは合併の流れが加速している。

ボーダフォンはこの日、日本法人の株式のうち、未保有分すべてを現金26 億ポンド(約5280億円)で取得し完全子会社化することを提案した。一方、ド イツテレコムは、米携帯電話大手シンギュラー・ワイヤレスからカリフォルニア 州とネバダ州の通信網を取得するため、25億ドル(約2826億円)を投資すると 発表した。

スペインのイベルカッハ・ヘスティオンで72億ドル規模の運用に携わるア ルベルト・エスペロシン氏は、「通信サービス各社は現在、債務が理にかなった 水準となり、多くの現金を稼ぎ出している。事業買収は今後も続くだろう」述べ たうえ、「中南米では既にいくつかの動きがあった。東欧でも多くの可能性があ り、米国での業界統合の流れは続くだろう」と語った。

欧州の通信サービス各社は、企業買収に加えて、次世代携帯電話サービスの 開始に向けた免許の取得に総額1000億ドルを費やしている。それによって、債 務が拡大し、業績が悪化するという事態に陥っていた。しかし、同債務の削減も 進み、固定電話サービスへの需要が低迷する中で、成長拡大のために携帯電話関 連の資産を買収する傾向にある。例えば、スペインで最大の電話会社であるテレ フォニカは3月、米地域通信大手ベルサウスの中南米携帯電話事業を58億5000 万ドルで買収することで合意した。

オランダのロベコ・グループでボーダフォン株やドイツテレコム株を含む約 570億ドル相当の資産運用を担当するヤンキーズ・ルイゼベルド氏は、通信業界 の最高経営責任者(CEO)らは「貸借対照表をきれいにした後にできた現金の 山の上で、警戒態勢を取っている」と述べたうえで、「今後数カ月は買収の流れ が続くだろう。ただ、これまでに過大投資の経験があるこの業界では、大規模な 案件が出てくるかどうかについては少し懐疑的だ」とも語った。

原題:Vodafone, Deutsche Telekom Takeovers May Augur Merger Revival(抜 粋)

--共同取材 Benedikt Kammel in Berlin, Angus Whitley in London, Paul Tobin in Madrid and Ville Heiskanen in Helsinki. Editor: Z. Smith.

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