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英ボーダフォン:日本部門の株式未保有分を26億ポンドで取得へ(2)

携帯電話サービス最大手の英ボーダフォ ン・グループは25日、日本法人の株式のうち、未保有分すべてを現金26億ポン ド(約5280億円)で取得し完全子会社化することを提案した。

発表資料によると、同株式の取得は、初年度からボーダフォン・グループの 1株当たり利益の拡大に貢献するという。同社のアルン・サリン最高経営責任者 (CEO)は、記者団との電話会議で、12月から日本での事業に「大きな変 化」をもたらすと語った。さらにインタビューでは、日本での市場占有率を向こ う9カ月から1年にかけて上昇させるとも述べた。

ボーダフォンは日本国内の携帯電話サービスで3位となっており、同業のN TTドコモやKDDIにシェアを食われている。サリンCEOは、今月に入り、 日本での事業環境について「厳しい」と述べていた。

ボーダフォン・グループの提案によると、同社は移動通信事業のボーダフォ ンホールディングス(HD)の未保有分(株式の33%)を前日の同株価終値よ りも25%高い水準で購入する。また、同社が既に40%を保有する携帯電話サー ビスのボーダフォンも完全子会社化する。ボーダフォンHDはボーダフォンの株 式の45%を所有しているが、両社はボーダフォン・グループによる全株式の取 得が終わった後に合併する。

ボーダフォン・グループの下期

また、ボーダフォン・グループがこの日発表した2004年3月期決算からブ ルームバーグ・ニュースが算出した下期(2003年10月-2004年3月)決算は、 純損失が47億6000万ポンドと、前年同期の54億8000万ポンドから減少した。 期末配当は1.08ペンスと、前年の0.90ペンスから増配し、自社株買いの計画を 当初よりも30億ポンド上積みした。

下期のEBITDA(支払い利息・税金・減価償却・償却控除前利益)は 60億2000万ポンドと、前年同期の56億5000万ポンドから増加したものの、ブ ルームバーグ・ニュースが6人のアナリストに実施した調査の予想値(61億 5000万ポンド)を下回った。ボーダフォン・グループが経営権を持たない部門 からの売り上げを除いたベースでの売上高は167億ポンドと、前年同期の155億 ポンドから拡大した。

ボーダフォン・グループの株価は、一時、前日比6.5ペンス(4.8%)安の 129ペンス。ロンドン時間午前10時38分現在では129.75で取引され、下落率 は昨年の1月以来で最大となっている。

日本での事業

ボーダフォン・グループの日本での事業については、競合他社と比べて携帯 電話端末の品揃えが薄いなどといった背景から、3位に甘んじており、投資家ら からは同事業の立て直しを求める声が出ていた。オランダの銀行、ABNアムロ のテオ・マース氏は、ボーダフォンが日本でのシェア低下を反転させることがで きないのならば、同国市場から撤退した方が良いとさえ、語っていた。

ボーダフォンの日本での契約者の純増数は4月に市場全体の純増数の5%に まで低下し、3月の半分以下の水準に落ち込んでいる。

サリンCEOはインタビューで、日本での事業の転機について、向こう9- 12カ月で「非常に良い兆候が見えるだろう」と述べた。

ボーダフォン・グループは、同業の米AT&Tワイヤレス買収の試みが失敗 に終わった米国では、米最大手のベライゾン・ワイヤレスの株式を45%保有し ているが、同社との関係について、サリンCEOは、「長期的なパートナー」だ と述べた。

また、同CEOは、フランスのメディア大手ビベンディ・ユニバーサルの携 帯電話子会社であるSFRの経営権取得を目指す意向をあらためて示した。

原題:Vodafone Offers to Buy Rest of Japan Unit, Has Loss (Update2)(抜 粋)

--共同取材 John Dawson in London.Editor: Z. Smith

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