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国内石油会社:アジア製品高も輸出余力に限界、マージンは小幅反発

原油高騰に製品価格が追い付かず、収益面 でブレーキとなっている国内石油業界。こうした一方、アジア市場では中国需 要などを背景にナフサやジェット・ケロシン価格が強基調を継続している。こ の結果、海外価格は相対的に割高な状態となっているが、国内製油所が定期修 理の時期を迎えていることなどから、当面の輸出余力は少ないとの声が聞かれ る。

ブルームバーグ・データによると、シンガポールのジェット・ケロシン価 格(FOB)は20日現在、京浜地区の灯油価格(リム価格)に対して単純計算 で1キロリットル当たり2660円高い。シンガポール価格は4月27日にプラス に転じ、5月17日には4943円まで価格差が拡大した。軽油の場合も一時シン ガポールが高くなったが、20日時点ではシンガポールが1662円安い。

石油会社の間では、コスモ石油が軽油中心に40万キロリットルの輸出を計 画。新日本石油も今年度分として米国向けジェット・ケロシンおよび中国向け に一部で輸出を成約したが、全体的には慎重な声が多い。新日本石油の西尾進 路副社長は20日の決算会見の席上、生産能力に余剰感が生じる局面では輸出を 検討するものの、製油所の定期修理期を迎えているうえに、化学品や発電向け 供給も抱えていることから「現状で生産能力はかなり一杯。そう余力はない」 と語る。

エクソンモービルの内村敏郎・広報渉外本部長も17日の東燃ゼネラル石油 の決算会見で、輸出については未定と断ったうえで、生産と販売の規模がほぼ 見合っていることから「大きく外に出す余裕はない」という。出光興産は、需 要超過の経営戦略を取っているため、輸出は検討していないとしている。

また7石油製品価格(京浜地区のリム価格など)とドバイ原油価格から算 出した製油所マージンは、20日時点で原油1キロリットル当たり2481円。14 日には1474円の安値を付けた。原油高騰を受けて「マージンは注目要因」(みず ほ証券の角田樹哉アナリスト)とされるなか、現在は下げ止まった格好となっ ている。ブルームバーク算出のマージンには、原油関税などが含まれている。

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