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3邦人解放、1週間ぶり無事保護、2人は不明-イラク人質事件(6)

(第6段落に山崎官房副長官の発言などを追加します)

【記者:山村敬一、下土井京子】

4月16日(ブル-ムバ-グ):日本政府は15日夜、イラクの武装集団に拘束さ れていた日本人の人質3人がバグダッド市内のモスクで解放され、在イラク日本大 使館員が身柄を無事保護したと発表した。NHKテレビも同日夜、3人の元気そう な映像を放映した。武装グループが民間人を拉致し自衛隊のイラク撤退を求め日本 政府を揺さぶった3邦人人質事件は、発生から約1週間ぶり無事解放に漕ぎ着けた。

解放されたのはボランティアの高遠菜穂子さん(34)、フリーカメラマンの郡山 聡一郎さん(32)、フリーライターの今井紀明さん(18)の3人。

解放の第1報は、カタールの衛星テレビ局「アルジャジーラ」が日本時間同日 午後8時40分ごろ報じた。外務省の奥山爾朗国際報道官もブルームバーグ・ニュー スの電話取材に解放を確認した。

その後、川口順子外相が同日夜に外務省で緊急記者会見を行い、3人が同日午 後8時半(現地時間午後3時半)にバグダッド市内アミリーヤ地区のクベイシーモ スクで日本大使館員によって無事に保護されたことを明らかにした。川口外相は3 人の健康状態を確認したうえで、早期帰国に向けて調整すると語った。解放に至っ た詳しい経緯は明らかにしなかった。

NHKによると、3人はイラク・イスラム聖職者協会を通じて保護され、同午 後9時10分ごろ、バグダッドの日本大使館に入ったという。

一方、バグダッド近郊で新たに邦人2人が拘束されたとの情報をめぐり、政府 は確認作業を続けている。山崎正昭官房副長官は3邦人の解放が確認された後の同 日午後10時すぎ、首相官邸で記者団に「2人の不明者がまだいるので、大変心配し ている」と述べるともに、「無事解放されるように全力を尽くしたい」と語った。行 方不明とみられるのは、フリージャーナリストの安田純平さん(30)と、市民団体 メンバーの渡辺修孝さん(36)。

一時は安否不明に

3邦人の人質事件は日本時間4月8日夜、カタールの衛星テレビ局アルジャジ ーラが、3人が拘束されている映像と、3日以内に自衛隊がイラクから撤退するよ う求める犯行グループの声明を報道したことで明らかになった。

アルジャジーラによると、声明を出したのは「サラヤ・アル・ムジャヒディン」 (戦士旅団)を名乗る武装集団。その後11日未明には、24時間以内に3人を解放 するとの声明がアルジャジーラで放送されたものの、現実には期限が来ても解放さ れまま、事件はこう着状態に陥った。未確認情報に翻弄された日本政府は、一時、 事実関係がまったく確認できない状況に追い込まれ、人質の安否が気遣われていた。

イラクへの自衛隊派遣は、イラクの人道・復興支援を旗印に、「日米同盟」「国 際協調」の大義名分のもと小泉首相が決断した。しかし、今回の事件を通じて、自 衛隊派遣は対米追随との見方がイラクに根強いことが浮き彫りになった。 また日本 政府による退避勧告を無視してイラク入りする日本人の安全確保、イラクでの独自 の情報網の重要性など、国際社会で責任を果たして行くう えでの新たな課題も突き つけられた形だ。

相次ぐ外国人誘拐

イラクでは先週から、同国の戦後復興に従事する外国人の拉致事件が相次いで おり、米当局によると、先週初めから12カ国の40人が誘拐されている。

イタリア政府は15日、イラクで拉致されたイタリア民間人4人のうち1人が 誘拐犯によって殺害されたことを確認した。またロシア政府は同日、イラクにいる ロシア人とロシア企業で働いている独立国家共同体(CIS)各国の国民の退避を 開始している。

--共同取材:Tim Kelly :Editors: Wellisz, Taniai

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