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東芝:半導体新工場の投資額700億円増、月産3万7500枚に(4)

東芝は13日、デジタルカメラ向けなどに需 要拡大が続いているNAND型フラッシュメモリー(電気的に一括消去・再書き込 み可能なメモリー)の四日市新工場(三重県四日市市)に、2006年度までの4年 間で総額2700億円を投資すると発表した。従来は05年度までの3年間で2000 億円の投資を予定しており、700億円の増額となる。生産能力は従来計画の1.5 倍に増強する。

パソコン向けが主力のDRAM(記憶保持動作が必要な随時読み出し込みメ モリー)と異なり、NAND型フラッシュメモリーは半導体メモリーに音楽などを 録音・再生するMP3プレーヤーなど、新しい製品向けに用途が広がっており、生 産が需要に追いついていない。同日の起工式に出席した東芝の古口栄男上席常務に よると、現状では需要の80%も満たせていないという。

東芝は韓国サムスン電子とともにNAND型で先行したが、需要拡大を受け てフランスのSTマイクロ・エレクトロニクスや韓国ハイニックス、米マイクロ ン・テクノロジーも同市場への参入を加速。東芝は増産により追い上げをかわし、 「40%のシェアは維持し続けたい」(社内カンパニーのセミコンダクター社メモ リ事業部の室町正志事業部長)考えだ。

6万2500枚に増産も-追加投資1000億円程度に

新工場は東芝がフラッシュメモリーの製造合弁を持つ米サンディスク(本 社:カリフォルニア州)との共同出資で建設するため、投資額のうち1160億円 (10億5500万ドル)はサンディスクが負担する。東芝は建て屋と内装に400億 円投じ、残りの建設費をサンディスクと折半する。

今月着工の同工場は、12月に完成予定。生産能力は、従来計画では06年度 下期に300ミリ径ウエハー換算で月2万5000枚としていたが、これを07年度 上期の時点で同3万7500枚に引き上げる。05年度下期に月産1万枚で量産を開 始し、06年度上期に1万5000枚、同下期に2万5000枚と、段階的に増産する 予定だ。

新工場には生産能力を月6万2500枚まで拡充できる余地がある。会見に同 席したサンディスクのエリ・ハラリ社長兼最高経営責任者(CEO)は、今後も中 国やインドを中心に、新規需要が拡大するとの見方から「(次の)第4ラインも必 要になろう」と語った。室町事業部長によれば、同水準まで増産するための追加投 資額は1000億円程度の見込み。

知的財産でハイニクスと交渉中

フラッシュメモリーはデジカメやカメラ付き携帯電話のほか、各種メモリー カードやMP3プレーヤーなどにも使われている。東芝は応用商品の増加に伴い、 NAND型フラッシュメモリーの市場規模が03年の約3800億円から06年には 約6800億円に拡大すると予測している。

四日市新工場に関する最初の計画では、月産能力は2万枚で1500億円を投 資する予定だったが、東芝はこうした需要拡大見通しを背景に、新工場の稼働を早 めるとともに能力拡大を決定。昨年12月に稼働時期を06年度から05年度下期 に前倒しするとともに、月産能力を2万5000枚に増強するため、投資額も2000 億円に引き上げると発表していた。

古口上席常務によると、先行メーカーとして日米欧でNAND型フラッシュ メモリーの基本特許を保有している東芝は、サムスンからライセンス収入を得てお り、STマイクロおよびマイクロンとは互いの特許を利用し合うことでライセンス 料を相殺するクロスライセンス契約を結んでいる。ハイニックスに対しては現在、 ライセンス料を支払うよう、交渉しているという。

東芝の株価終値は前日比16円(3.2%)高の520円。

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