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製油所マージン:4日連続で低下-原油価格の急伸、製品価格の鈍化で

石油製品の卸売価格から原油価格を差し引いたクラ ック・スプレッド(製油所の限界マージン)が、先週後半から一転して4日連続の急落 となっている。米国石油在庫の減少、イラク情勢の緊迫化を背景に原油相場が急伸する 一方、灯油や軽油相場(現物ベース)の反応が鈍いためで、5日終値からの下げ幅は 1000円強に達している。

ブルームバーグ・データによると、7石油製品価格(京浜地区のリム価格など)と ドバイ原油価格から算出した製油所マージンは9日時点で、1キロリットル当たり4575 円。週初5日高値(6253円)比では1678円も急落した。

京浜地区のガソリン価格は9日時点で1キロリットル当たり3万4800円となり、昨 年来高値を更新。一方、灯油価格は同3万300円で、2月高値(3万2550円)からは 7%安。

ドバイ原油相場は先週後半に急伸し、昨年来高値水準に接近している。市場では米 石油在庫の減少に加えて、イラク情勢が緊迫化していることから「売るに売れない」 (日商岩井フューチャーズ・東京営業部の橋本忠志部長)との声が聞かれ、相場は高止 まりしやすい環境にある。

一方、国内石油製品(現物)の上げは限定的。ガソリンは「需要期を控えて余剰感が ない」(伊藤忠エネクス・供給部企画チームの今野卓也担当課長)ことで堅調となってい るものの、石油製品全般の傾向として「需要期前に人気化するが、需要期に入ると売りも 出やすい」(今野氏)とされることもあり、上げ幅は限られている。また軽油のほか、不 需要期の灯油は軟調に推移している。

こうした市場環境の違いが、マージンの低下につながっているとみられる。それで も東京工業品取引所では、ガソリンの期近物は原油に対して1万3000円強、灯油と軽油 の期近物も8000円-9000円程度それぞれ高い。ガソリンと原油の期近物の価格差は6 日に1万4480円を付け、上場来の最高を記録した。

伊藤忠エネクスの今野氏は、石油製品の供給自体に問題はないとみられることから、 期近物の価格比では製品に割高感が残ると指摘。「原油が高値を更新するなら別だが、 ガソリン(期近物)は目先的に天井圏の可能性がある」との見方を示した。

製油所の限界マージン(輸入税、製油所操業費用などを含む)

*T          9日時点(5日比) 原油・7石油製品   4575円(1678円安) 原油・3石油製品   3015円(1177円安) 先物ベースのマージン 先物・5月限ベース  3947円(603円安) 先物・9月限ベース  3829円(144円安) *T

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