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製油所マージン:改善傾向続き、昨年10月以来の水準-新日鉱は業績修

石油製品の卸売価格から原油価格を差し引いたクラ ック・スプレッド(製油所の限界マージン)の上昇傾向が続き、昨年10月末以来の高水 準となっている。マージンの改善傾向を受けて新日鉱ホールディングスが2004年3月期 業績予想を上方修正しており、ほかの石油会社にとってもプラス要因となりそうだ。

ブルームバーグ・データによると、7石油製品価格(京浜地区のリム価格など)と ドバイ原油価格から算出した製油所マージンは5日時点で、1キロリットル当たり6253 円。3月8日安値(推定値4243円)比では47%上昇し、昨年10月末以来の高値を記録 した。5日のマージンは、昨年4月の石油製品生産比率を基に算出しており、ことし2 月の生産比率を利用するとさらに高くなる。

ことし1-3月の平均マージンは4948円。前年同期(5155円)には達しなかった ものの、昨年10-12月期(4530円)を上回った。昨年後半には暖冬傾向などをきっか けに市況が崩れ、マージンも12月前半まで急落していた。

石油会社の収益底上げ

大和総研の阿部聖史アナリストは、マージンが昨年末から回復傾向をたどっている ことについて、国内価格が一時、シンガポール価格よりもかなり割安になったうえに、 石油会社が市中買い、製品輸出に動いたことから「アジア市況にサヤ寄せする形で、国 内マージンも戻った」と分析する。

こうしたマージンの改善は、石油会社にとって収益の底上げ要因となる。新日鉱ホ ールディングスは6日、04年3月期の連結経常利益見通しを500億-510億円(従来予 想は465億円)に引き上げることを明らかにした。同社は1-3月のマージンが改善し ない前提で業績計画を立てていたが「2-3月の製品マージンは予想よりもよかった」 (企画管理グループの部門の杉内清信シニアオフィサー)という。

大和総研の阿部アナリストは、石油輸出国機構(OPEC)の減産合意をきっかけ に原油市場がやや投機的な動きになっていると指摘。原油価格が独歩高となるようだと マージンは圧縮されかねないと警戒しながらも「昨年後半のようにアジアの製品主導で 原油が高くなるのであれば問題ない。昨年前半に見られたマージンの拡大局面が再現さ れる可能性もある」(阿部氏)とみていた。ブルームバーグの計算によると、製油所マ ージンは昨年3月平均で7161円の高値を付けた。

製油所の限界マージン *T        5日時点(3月8日比)ことし1-3月(前年比) 原油・7石油製品   6253円(47%高)   4948円(4%安) 原油・3石油製品   4192円(55%高)   ――― 先物ベースのマージン(午前終値時点) 先物・5月限ベース  4580円(49%高)   ――― 先物・9月限ベース  4055円(15%高)   ――― *T

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