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KDDI株が続伸:移動体通信事業への集中検討が好材料(2)

KDDIの株価が続伸し、一時、前週末終値比3% 以上値を上げ、7営業日ぶりに60万円の大台を回復した。15日に同社が固定通信事業 を分離し、収益性の高い移動体通信分野に集中する可能性が明らかになり、好材料視さ れているようだ。

株価は13日に6%近く上げた後ながら、この日も小高く寄り付き、一時は前週末比 1万8000円(3.1%)高の60万7000円を付けた。午後零時38分現在、株価は同1万 2000円(2%)高の60万1000円。

UFJつばさ証券の佐分博信アナリストは、一連の事業分離報道から「どういう形 になるかは分からないが、KDDIが固定通信事業の収益率を上げるために選択と集中 をし、最後の聖域ともいえる人件費にも手をつける可能性がうかがえることが、市場で 評価されているのだろう」と分析する。同氏は、NTTが人員削減や従業員の移管によ り収益改善を果たしたことからの連想買いもあるのではないかと指摘した。そのうえで、 同社株が先週、一時55万円台を割り込むなど下落した後だけに、買いが入りやすい状況 でもあったと付け加えた。

りそなアセットマネジメントの平賀正司シニアポートフォリオマネージーは「KD DIにとってはコストを削減できるため、ポジティブ。固定通信と携帯電話のシナジー (相乗効果)はない」との見方を示した。

また、明治ドレスナー・アセットマネジメントの栗本英昭シニア・ポートフォリオ・ マネジャーは「固定通信事業はKDDIの足を引っ張っており、同分野がなくなるとい うことであれば評価できる」と述べた。

15日付の産経新聞などは、KDDIが光ファイバーによる放送・電話サービスなど 固定通信事業を本体から分離し、完全子会社化する方向で検討に入ったと報じた。収益 の減少傾向に歯止めがかからない固定通信事業を切り離し、業績好調な携帯電話事業に 経営資源を集中する。これに伴い、従業員3000人を新会社に出向させて、賃金を引き下 げる可能性もあるという。KDDI広報部の外岡康課長は15日「固定事業の分離は検討 中だが、規模、時期などはまだ決まっていない」と語った。

ドコモの株価は前週末比1000円(0.5%)安の22万3000円、ボーダフォンは同 1000円(0.4%)高の24万9000円(午後零時51分現在)。

--共同取材:山崎朝子 Editor :Bickers, Murotani, Abe

cbicker@bloomberg.net

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