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通信3社収益明暗:KDDI増額、ドコモ維持-ボーダフォン減額(2)

携帯電話3社の今期(2004年3月期)の収益動向は 明暗が鮮明になる。この日までにそろった通期利益予想では、KDDIが「au」ブラ ンドの好調を背景に増額修正した一方、NTTドコモは予想を据え置き、ボーダフォン ホールディングス(HD)は下方修正した。来期についても同様の傾向が続くとの見方 が出ている。

KDDIは今期の連結純利益を1170億円と従来予想から23%引き上げた。前期比 では2倍強になり、連続で過去最高益を更新する。今期の累計契約者数は1682万人と従 来予想を27万人上方修正、「1加入者当たりの平均月間収入」(ARPU)も7440円 と同120円増額した。携帯端末、サービスや料金が顧客に好評で他社からの乗り換え (チャーン・イン)が続いている。

ドコモは4日、通期の純利益予想6210億円を据え置くと発表した。前期比では2.9 倍に増加する。携帯電話の契約者数やARPUは計画通りとして、売上高や営業利益も 従来予想を変えなかった。主力携帯電話「FOMA(フォーマ)」の今期販売台数は 240万台と40万台上方修正した。

新光投信の宮間俊行アナリストはドコモについて、FOMA加入者は既存顧客の乗 り換えが多いようだと分析した。そのうえで「利益拡大のためのコスト削減の道筋をど う示すのか、または売り上げを伸ばし続けるのか」として、収益維持のために難しい局 面に差しかかっていると指摘した。

一方でボーダフォンHDは、今期の連結純損益を1140億円の赤字(従来予想1040 億円の赤字)に引き下げた。顧客獲得費用が膨らでいるうえ、ARPUも低迷している。 経常利益は1870億円と従来予想を12%下方修正した。毎月の使用料が高いハイエンド ユーザーが他社に流出しているうえ、料金前払い式のプリペイド携帯の台数が増えてい る。

株価も明暗、来期の収益動向読む

3社の株価も明暗が分かれている。KDDIが昨年来の高値水準を維持しているの に対して、ドコモとボーダフォンは昨年来の安値圏に近い水準で推移している。現在の 株価は来期(2005年3月期)の上期を中心とする収益動向を読み始めた水準で、市場は 来期もKDDIの好調を予想している。

UFJつばさ証券の佐分博信アナリストは、来期の各社の収益動向について「KD DIは大幅増益が続き、ドコモとボーダフォンは苦戦する」と予想した。KDDIは今 期に獲得した新規顧客が来期の収益に貢献するうえ、来期には顧客獲得費用が減ると読 んでいる。

ドコモについては、FOMAの販売で費用が膨らむといった要因から減益を予想、 ボーダフォンもARPUの低下、第3世代携帯電話(3G)の本格サービスが秋以降に なることから低迷が続くと予想した。

4日の株価終値は、KDDIが前日比3000円(0.5%)安の60万円、ドコモは同 3000円(1.3%)安の22万3000円、ボーダフォンHDは7000円(2.8%)高の26万 2000円。

--共同取材 鈴木 恭子 Editor :Bickers, Murotani

企業ニュース:JBN18

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