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ソフトバンク孫社長:NTTに「公正な競争」要請-私は「損しても正義」

ADSL(非対称デジタル加入者線)通信 事業国内2位ソフトバンクの孫正義社長は27日、都内の講演で、国内通信最大 手のNTTグループに通信市場での公正な条件での競争実現を要請した。正当 な競争が通信料金引き下げを通じて利用者にメリットをもたらすと強調してい る。

自身が理事長を務めるブロードバンド推進協議会の講演で孫社長は、光フ ァイバーの接続料金について、NTTグループは有利な立場にいるにもかかわ らず、敷設しない権利や他社に貸し出す際の値上げの自由を要求している点を 非難した。

NTT東日本は昨年12月、光ファイバーの接続料金をめぐり、他社への貸 し出し料金よりも安く自社の顧客に提供していたとして、公正取引委員会から 排除勧告を受けた。孫社長は、公正取引委員会の審判が2月25日から始まると 前置きしたうえで、NTTが事業者として「いかにアンフェアな状態でやって いるかの一例で、これは氷山の一角である」と指摘した。

さらに、光ファイバーで十分な競争政策が取られておらず、NTTの光フ ァイバーのシェア80%は不自然に高いと述べた。

また、ADSLサービス「ヤフーBB」をめぐり、申込人の「名義人問題」 でNTTに申請が受け付けられないケースがあること、ヤフーBBの顧客が電 話の移転をする際にかける「116」番で、NTTのADSLサービスフレッ ツに誘導された事例があることなどを挙げた。

このため孫社長は、NTTグループに「見せかけでなく正式な分割」を提 案した。社名が変わり、人事交流もなく、営業も別々に展開すれば、日本国民 が世界一高い固定電話、携帯電話の料金を払い続けることはなくなると訴えた。

孫社長は講演の締めくくりに、こうした制度・政策面での要望は一民間企 業で取り組める問題ではないとして、ブロードバンド推進協議会を通じて主張 していく意向を示した。いまのうちに公正な競争環境を確保しないと、近いう ちにインターネットのバックボーン(基幹)回線がパンクする可能性もあると 警告した。

また、「こうしたことを言うと『江戸の敵を長崎で討つ』ようにどこかでし っぺ返しをされる」と前置きしながら、それでも私は「損しても正義である」 として自身の名前(孫正義)を引き合いに出し、顧客がメリットを得られる自 由競争の実現をNTTグループに求める意思を強調した。

ADSL加入者数(昨年12月末)は、ソフトバンクが369万人と単独企業 では首位、NTTは東西地域会社を合計して377万人とソフトバンクを上回る。

ソフトバンク株の終値は、前日比20円(0.5%)高の3980円。

--*東京 上野 英治郎 Eijiro Ueno (813)3201-8841 e.ueno@bloomberg.net Editor :Okubo

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