米メリルの2004年見通し:日本とブラジル、タイ株が最も上昇へ

証券最大手の米メリルリンチのストラテジス トらは8日、ニューヨークの本社で開催した会議で、2004年は日本とブラジル、 タイの株式相場が最も大きく上昇するだろうとの見通しを示した。一方で、米 国株は下落し、米国債利回りは上昇すると予想した。

また、ドルは円とユーロに対して下落が続き、S&P500種株価指数は9.1% 下落して年末に1010になると予想。米10年債利回りは6%まで上昇するとの 見方を示した。

メリルの世界戦略・経済責任者のトーマス・ソワニック氏は「選好すべき 資産の種類は株式だ」としたうえで、「海外株式の投資収益率が米国株を上回る だろう」と述べた。

同氏は、株価と商品価格の上昇や世界の成長加速は、少なくとも2004年上 期中は続く可能性が高いとの見通しを示し、世界の中銀も上期中は低金利を維 持すると予想した。一方で、米連邦準備制度の利上げの有無にかかわらず、経 済活動の活発化に伴い国債利回りは上昇するとみている。

米債券チーフストラテジスト、ケネス・ハケル氏は「市中金利が政策金利 に先行して上昇するとともに、債券市場はインフレ率上昇にも対応しなければ ならないだろう」として「米国債投資家にとって困難な年」になると指摘。年 限が1年以下の短期米国債やマネー・マーケット・ファンドなどの短期商品を 買い、長期債を売るよう推奨した。

米国担当チーフストラテジスト、リチャード・バーンスタイン氏は企業の 収益拡大ペースが鈍化することから、株価は下落すると予想。金利上昇が消費 関連企業の業績を押し下げるとの見方を示し、エネルギー株や素材株、工業株 に注目し、消費関連株は避けるよう推奨した。米国株の個別銘柄では総合電機 のゼネラル・エレクトリック(GE)や保険のアメリカン・インターナショナ ル・グループ、航空機メーカーのボーイングなどを推奨。ハイテク株ではオラ クルとクアルコムを推奨した。

メリルは、日本株と、ブラジルやタイ、トルコなどの新興市場(エマージ ングマーケット)株は、これらの国・地域の成長率と企業増益率が米国を上回 ることから2004年に上昇するとの見通しを示した。世界投資チーフストラテジ スト、デービッド・バウワーズ氏は、日本企業は資金を負債圧縮から投資に向 け始めるだろうと説明し、日本株のなかでは日立製作所を推奨した。

ドルについては、2004年に1ユーロ=1.33ドル、1ドル=90円まで下落、 2005年は同1.40ドルと同85円になると予想した。また、中国が国際社会の圧 力に屈し、人民元のドルに対する上昇を許す措置を取るだろうとの見通しを示 した。アジア太平洋地域担当のチーフエコノミスト、ティモシー・J.ボンド 氏は、中国の為替管理緩和は「2004年下期に起こるだろう。大きな動きではな いが、人民元は恐らく米ドルに対して約3%上昇するだろう」と述べた。

--* ニューヨーク Vivianne Rodrigues、Justin Baer 東京 木下 晶代 Akiyo Kinoshita (81)(3) 3201-8394 akinoshita2@bloomberg.net Editor:Kakuta

企業別ニュース:

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE