コンテンツにスキップする

第3世代携帯の競争第2幕へ:追うドコモ、新型「FOMA」投入(中)

携帯電話で国内首位のNTTドコモも第3世 代(3G)携帯電話分野では、KDDIに大きく水をあけられている。KDDI が現行auブランドの3G携帯で1117万人の顧客を獲得しているのに対し、ド コモのFOMAは163万人に過ぎない(昨年11月末)。FOMAはサービス開 始の段階で、使用可能地域、機器の質量、電池容量の面で従来の第2世代(2 G)携帯電話に比べてやや見劣りしたからだ。

現在では地域、機器、電池の問題はほぼ解消されている。こうしたなかで ドコモは次期FOMA「900i」シリーズを2月ごろに市場投入する。これま では2G携帯505シリーズが機能によってはFOMAを上回っていたが、次 期FOMAは初めてすべての主要装備で505を上回る。これによりFOMA は名実ともに上位機種になり、収益の柱に位置付けられることになる。

新型FOMAはすべて「メガピクセル」(100万画素以上)のカメラを備え、 最高で200万画素の機種もある。テレビ電話は標準装備、データ容量が増えて 複雑なゲームも楽しめる。メールの背景、文字の大きさ変更や配色が可能にな り、デザインが洗練されてカラーも豊富にした。

ドコモで経営企画を担当する辻村清行・取締役はブルームバーグのインタ ビューで、次期モデルからFOMAに経営資源を集中させていく意向を示した。 そのうえで、KDDIのWINにより、定額制への顧客の反応という「未知の 部分が明らかになるため、顧客の反応を見たい」と指摘。さらに「定額制にな るか準定額制になるかは分からないが、何らかの対抗策を打つ可能性はある」 と述べ、KDDIへの巻き返し策を準備していることを明らかにした。

ドコモの立川敬二社長は昨年末の記者会見で、2004年は「FOMAジャン プの年」と強調した。昨年までが「ホップ」と「ステップ」の年で、今年を飛 躍の年にする意向だ。FOMAのデータ通信速度は384キロビット。KDDI のWINの2メガ(メガは100万)ビットに比べて見劣りするが、当面は、使用 可能なコンテンツ(情報の中身)や機能拡充により、FOMAへ経営の主軸を 移していく。

携帯電話の累計シェア(11月末)は現在ドコモが57%(契約数4525万1400 人)と首位、2位のKDDIは24%(同1936万9500人)、3位はボーダフォン の18%(1465万9800人)。ドコモは累計契約数でKDDIの2倍以上を確保し ているが、月別の純増数はKDDIがドコモを抑えるケースが目立つ。こうし たなかでドコモが次期FOMAに寄せる期待は大きい。

ドコモ株式で資産の一部を運用する中央三井アセットマネジメントの鈴木 誠・運用第一部シニアファンドマネージャーは、新FOMAについて「大いに 注目している」と強調した。KDDIの株価が昨年1年間ほぼ上昇基調をたど り、一時75%も高くなったのに対して、ドコモ株は46%の上昇にとどまり、年 間の値上がり率でもKDDIを大幅に下回った。投資家もFOMA次第でドコ モの株価が左右されるとみて、大きな関心を示している。

--*東京 上野 英治郎 Eijiro Ueno (813)3201-8841 e.ueno@bloomberg.net Editor : Okubo

企業ニュース:JBN18

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE