上昇1位は大平洋金、下落はキャッツ‐TOPIX銘柄の年間騰落率

TOPIX構成銘柄を対象にした2003年の 騰落率ランキングによると、上昇率1位は大平洋金属、下落率1位は2年連続 でキャッツだった。長期の業績低迷から抜け出した素材・市況関連株が大きく 値上がりした半面、業績下方修正などをきっかけに高成長期待が剥げ落ちた銘 柄や地方銀行株の一角が売り込まれた。

TOPIXの2003年終値は前年末より200.40ポイント(24%)高い1043.69 ポイントで、4年ぶりに上昇した。採用銘柄の騰落状況は、相場全体の底上げ により値上がり銘柄数が1277と、全体の83%を占めた。値下がり銘柄数は220、 変わらずまたは比較できず33。

業績回復の海運やいすゞなど低位株が上位

上昇率上位は株価水準が低い業績回復銘柄が占めた。トップの大平洋金属 は、中国や欧米の需要拡大を追い風にニッケル市況が上昇し、業績が急ピッチ で回復している。年初2ケタだった株価も「業績の変化率を反映する形」(高木 証券トレーディング部・菊池重夫次長)で上昇し、1年で約7.7倍になった。

中国のインフラ整備進展により荷動きが活発化したことで、海運セクター の収益環境も好転した。海運市況の堅調で黒字転換が期待される乾汽船と第一 中央汽船は年末にかけて一段高となった。金融支援を受けて経営再建を進めて いる日本冶金工業、10月の排ガス規制強化に伴いトラック需要の回復を追い風 に、今期過去最高の純利益が見込まれるいすゞ自動車も上位に入った。

このほか、相次ぐ企業買収と4度の業績上方修正、大幅な株式分割と好材 料が相次いだソフトバンク・インベストメントを筆頭に、光通信など株価水準 が高いIT(情報技術)関連株も年後半に復活した。また9月中間期決算で収 益改善が確認された大手銀行を見直す動きが広がり、UFJホールディングス が16位となった。

キャッツ-債務超過で急落、地銀株も下げ目立つ

一方、下落率のトップは害虫駆除事業者のキャッツ。6月中間期末の時点 で債務超過に陥り、見切り売りが出た。期末時点の債務超過の解消が難しく、 東証1部から2部へ指定替えとなる可能性が高まったため、年末にかけて一段 安となった。キャッツは昨年も下落率ランキングで第3位に登場しており、株 価はこの2年間で25分の1になった。

また福岡シティ銀行や西日本銀行、大東銀行といった地方銀行株も下落率 上位に並んだ。政府が11月に栃木県を地盤とする足利銀行が破たん状態にある と認定して一時国有化を決めたことを受けて、財務体質が弱いとされる地銀株 が一斉に売られた。

低価格を武器に成長を続けてきたイタリアンレストランのサイゼリヤは客 離れに直面。業績予想の大幅な下方修正を発表した4月以降、投資家のサイゼ リヤ株離れも進み、下落率第5位になった。同じく業績予想を減額した大木建 設やホクトも売り込まれた。

<TOPIX採用銘柄の年間騰落率ランキング>

騰落率/12月30日終値

【値上がり率上位】 1)大平洋金属(5541) 671%/640円 2)第一中央汽船(9132) 612%/178円 3)日東製網(3524) 559%/310円 4)ソフトバンク・インベスト(8473) 450%/112000円 5)いすゞ自動車(7202) 424%/215円 6)乾汽船(9113) 400%/185円 7)光通信(9435)           394%/5200円 8)オリエントコーポレーション(8585) 389%/225円 9)日本冶金工業(5480)        384%/184円 10)新和海運(9110)         365%/270円

【値下がり率上位】 1)キャッツ(9786) -79%/158円 2)東京個別指導学院(4745) -56%/860円 3)福岡シティ銀行(8539) -55%/116円 4)西日本銀行(8327) -47%/190円 5)サイゼリヤ(7581) -39%/1066円 6)ホクト(1379) -37%/1380円 7)大東銀行(8563) -36%/192円 8)大木建設(1851) -36%/118円 9)日本エム・ディ・エム(7600) -35%/1225円 10)アデランス(8170)      -34%/1729円

--* 東京 浅井 真樹子 Makiko Asai

(81)(3)3201-8955  masai@bloomberg.net  Editor:Ushiroyama

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