ブッシュ米大統領が今週中に鉄鋼輸入制限の廃止表明も-米政府高官

ジョージ・W・ブッシュ米大統領は、EU (欧州連合)などによる総額23億ドル(約2500億円)に上る米輸出品を対象 とした報復関税の発動を避けるため、早ければ今週中にも鉄鋼の緊急輸入制限 (セーフガード)廃止を表明する可能性がある。ホワイトハウス当局者が明ら かにした。

米政府は先週、米セーフガードを違法とした先の世界貿易機関(WTO) による判断の採決の延期を取り付け、EUの報復措置発動は12月15日にずれ 込んでいた。ホワイトハウス当局者によれば、欧州とアジア各国との貿易摩擦 が激化すれば、米国経済を守るどころか悪影響を与えるとの大統領顧問などの 意見を受け入れ、ブッシュ大統領はWTOの決定に従う意向という。

1997年以来、鉄鋼価格の下落により米鉄鋼会社30社以上が破たん。これ を受けブッシュ政権は外国からの鉄鋼輸入に対しセーフガードを発動し、オハ イオ州やペンシルベニア州、ウェストバージニア州、ミシガン州などの鉄鋼メ ーカー各社に時間的猶予を与え再編とリストラを促している。複数の米世論調 査は、セーフガードが撤廃されれば、来年の大統領選挙でのブッシュ大統領の こうした州での戦いに悪影響がでるとしている。

ペンシルベニアに拠点を置く米鉄鋼製造最大手USスチールのトム・アッ シャー最高経営責任者(CEO)は11月18日のブルームバーグ・ニュースと のインタビューで、「鉄鋼業に従事するものの多くが、ブッシュ政権はこれまで の政権と違い、輸入関税に関し実際に行動したと考えている。もしブッシュ大 統領がセーフガードの早期撤廃を決めるなら、彼らはブッシュ大統領の再選に 反対することになるだろう」と述べている。

--*ワシントン Richard Keil 東京 笠原 文彦 Fumihiko Kasahara (81)(3)3201-3761 fkasahara@bloomberg.net Editor:Okochi

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