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ドコモ:通話用PHS・ポケベルは縮小・廃止へ-FOMAに収斂(2)

携帯電話国内首位のNTTドコモは、通話 用PHS(簡易型携帯電話)の事業を縮小させるとともに、ポケットベルのサ ービスを最終的に停止する。携帯電話の普及で顧客数がともに減少基調にあり、 主軸の第3世代携帯電話(3G)「FOMA(フォーマ)」に機能を移管させて いく。ドコモの辻村清行・取締役が24日までに明らかにした。

PHSの9月末の契約者数は166万6000人、前期末に比べ2万2000人、 前々期末比では25万6000人減った。携帯電話の音質、データ通信速度の向上 や機器の小型・軽量化といった進歩で、顧客のPHS離れ、携帯電話への移行 が続いている。辻村取締役はPHSについて、データ通信の定額制が特徴であ ると強調したうえで、「音声でみれば存在意義がなくなってきた」と述べた。

ポケベル(ブランド名クイックキャスト)の利用者は9月末で52万3000 人、前期末比で8万1000人、前々期末比では30万4000人減少した。ほぼ同様 の機能はすでにFOMAに搭載されており、今後は代替手段として十分に通用 するようにこの機能を強化する。そのうえで手紙や直接訪問を通じて顧客の理 解を求め、大半の了解が得られれば、ポケベルのサービスを停止する。

経営の主軸となるFOMAは来年2、3月に次期最新モデルを発売する。 これまでは505シリーズが機能で上回る部分もあったが、次期FOMAは初 めて主要装備が505をすべて上回り、名実ともに「上位機種」になる。これ を機にドコモはFOMAへの経営資源集中を加速させる方針で、相対的にPH Sやポケベルの位置付けは後退していく。

中央三井アセットマネジメントの鈴木誠・運用第一部シニアファンドマネ ージャーは、「FOMAに経営資源を傾ける流れのなかでの対応であり、PH S・ポケベルのサービスを継続すれば投資や基地局の費用に資金が必要となる ため、(縮小・廃止は)評価できる」と述べた。鈴木氏は、日本優良株ファンド 「プロセレクト」で50億円規模の資産を運用しており、ドコモ株式も保有して いる。

PHS、ポケベルとも期間損益は赤字が続いている。営業損失は7-9月 期でPHS70億円、ポケベル3億円(前期は283億円、65億円)。競争激化で 収益環境が厳しくなるなかPHSは音声タイプの開発を凍結、データ通信のカ ード型タイプに特化していく方向だ。PHSの端末は現在シャープと松下電器 産業グループのパナソニック・モバイルコミュニケーションズが生産している。

ポケットベルについては、しばらくは顧客数の推移を見極めたうえで、サ ービス廃止に向けた手続きに入る。この手続きに時間がかかることや顧客の混 乱を避ける必要から、サービス停止は2005年以降になる見通しだ。ポケベルの 機器はパナソニック・モバイルコミュニケーションズ、NEC、日立国際電気 が生産している。

ドコモの事業は大別して携帯電話、PHS、ポケットベル、無線LAN(構 内情報通信網)サービスといったその他の4つに分けられる。携帯電話に比べ てPHSは使用電波が弱いため、自動車などで高速移動しながら基地局のカバ ーエリアをまたぐと通話ができなくなる場合がある。

PHSについてはKDDIも、携帯電話に力を入れる方針から事業売却を 模索している。PHSの市場シェアは現在、KDDIのDDIポケットが50% を超えて首位、ドコモは3割強で2位、続いてアステルが1割強で3位。

ドコモの株価は、前週末比7000円(3.0%)高の24万3000円(午前10時 34分現在)。

--*東京 上野 英治郎 Eijiro Ueno (813)3201-8841 e.ueno@bloomberg.net Editor : Okubo

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