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6月の新規上場株、軒並み初値を割り込む-初日急騰で警戒感広がる

6月に新規上場した7銘柄が、苦戦を強い られている。7月31日の終値が初値を超える銘柄は1銘柄もなく、7銘柄平均 で23%下回っている。超短期の売買収益を狙う個人投資家や、証券会社の自己 売買部門が初値を買い上げたものの、業績動向や成長性から説明がつきにくい 水準にまで過熱し、上値が限定された格好だ。

初値は平均2.2倍に急騰

ネットマークスの初値が公募価格の4倍と、今年最大の上昇率を記録する など、7銘柄の初値は軒並み急騰した。平均上昇率は2.2倍で、1月以降の月 間平均でみると、5月の2銘柄の2.3倍に次いで2番目に高かった。

急騰の要因として、「4、5月に上場した銘柄が買い進まれたことから、新 規銘柄に対して強気の投資家が増え、上場初日に資金が集中した」(UFJつば さ証券投資情報部・船山省治チーフアナリスト)ことが挙げられる。

また、株式相場全体が5月下旬から上昇基調を強めて投資マインドが良好 だったことや、新規上場がしばらく途絶えていたことも影響した。新規上場ス ケジュールをみると、5月1日のイーディーコントライブ以降、5月30日に情 報企画が登場するまで約1カ月間の空白があった。このため、久々の上場を歓 迎する買いが膨らんだ可能性が高く、さらに想定価格を検討した時期の相場が 不安定で、公募価格が抑えられていたことも買いやすさにつながったようだ。

初値天井

しかし、初値が急騰した結果、割安感は後退し、その後は軟調な展開を強 いられた。特にハーバー研究所とミューチュアルは、初値が高値という、いわ ゆる「初値天井」。利益を確保できたのは、上場前の公募で購入した投資家のみ であり、上場後の取引を通じて買った投資家は、総じて利益を得る機会に恵ま れないという厳しい状況に陥っている。

各銘柄の7月31日終値をみると、ミューチュアル以外は公募価格を依然上 回るものの、初値比較では軒並み割り込んでいる。中でも、初値天井のハーバ ー研究所とミューチュアルの下落率は4割程度と大きい。

セイコーエプソンを除く6銘柄は、時価総額が20億円から100億円と小さ く、人気が離散すると極端に売買高が減る傾向にあり、投資家としては一層手 掛けてにくくなるという悪循環のようだ。

こうした株価動向をみた投資家は、7月の新規銘柄に対してやや慎重な姿 勢で臨んだ。7月の7銘柄は、公募価格から初値の上昇率平均が41%、最高で も2.1倍にとどまり、落ち着いたスタートを切っている。

【6月の新規上場銘柄の株価動向】(※騰落率の単位は%) 上場日 銘柄名      初値/公募 高値/初値 直近/初値 31日終値

騰落率    騰落率    騰落率  (円) 10日 ゲンキー(2772)    175 32 -28.3 394000 11日 ハーバー研究所(4925) 212 0 -42.4 2880 12日 ミューチュアル(2773) 53 0 -37.3 815 12日 ネットマークス(3713) 300 6.2 -29.2 283000 20日 一高たかはし(2774) 25 32.5 -2.8 340 24日 セイコーエプソン(6724) 42 4.8 -7.8 3400 30日 アソシエントテク(3714) 54 32.0 -5.3 284000

平 均       123 15.4 -21.9

東京 浅井 真樹子 Makiko Asai --* (03)3201-8955 masai@bloomberg.net Editor:inkyo

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