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情報通信白書:新IT「脱パソコン」社会実現-日本が先導役

片山虎之助・総務相は4日の閣議に2003年 版「情報通信に関する現状報告(情報通信白書)」を報告した。白書はパソコン に代わって携帯電話といった移動体通信手段が中心になる新IT(情報技術) 社会を実現すべきだと提唱。IT、日本が米国を追い抜きつつあると分析し、 先導役として新しいITの可能性を世界に発信する必要があるとしている。

日本政府の情報通信の現状や政策動向を示す情報通信白書は今回が31回目 で「日本発の新IT社会を目指して」を主要テーマに総務省がまとめた。情報 端末の主役がパソコンから携帯電話や持ち運びできる携帯端末に移行すると予 想、これを新IT社会と称して日本が世界に先駆けて実現すべきとしている。

新IT社会は「いつでも、どこでも、誰でも可能」というユビキタス(遍 在)ネットワーク社会となる。日本のブロードバンド(高速大容量)は世界で 最も安く、契約数も世界3位(1位米国、2位韓国)、携帯電話のインターネッ ト対応率は現在世界一。総務省はこうした現状を踏まえ、日本のITは米国に 追いつく(キャッチアップ)段階から先導役に移行しつつあると分析した。

IT、高齢化や地球環境問題に有効な解決提供

そのうえで日本のITの特徴として、情報家電、移動体端末、光通信とい った技術と情報インフラ(設備基盤)で世界的に強いと判断。こうした強みを 持つITは、日本社会の抱える高齢化、地球環境問題、食品の安全性や倒産・ 失業問題といった課題に対して有効な解決手段を提供できると分析した。さら にIT投資は経済成長にも寄与するとして、総務省はIT促進の重要性を強調 している。

一方では日本の弱点の一例として、企業のIT投資が米国に比べ少ない点 を挙げた。民間設備投資に占めるIT投資の比率は、米国の43%に対し日本は 29%(2001年)。IT投資は、米国企業では競争力強化と認識されているのに対 して、日本企業では効率化の手段ととらえられているのが一因としている。

こうしたことから総務省は日本企業に対して、IT投資を積極的にするこ とと投資効果を定期的、定量的に検証していくことが必要と提言した。

同時にITが一段と普及していくには、コンテンツ(情報の内容)を充実 させることや料金の引き下げ、さらに情報セキュリティの強化、個人情報の保 護といった点に取り組む必要があると強調した。

情報通信白書は総務省のホームページで4日から全文と概要(日本語)の 検索が可能になっている。

東京 上野 英治郎 Eijiro Ueno --* (03) 3201-8841 e.ueno@bloomberg.net Editor :Okubo

参考画面: 総務省のホームページ:

企業ニュース:JBN18

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