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米経済コラム:上場銘柄に「賞」を贈呈するならば

映画にはアカデミー賞、テレビにはエミー賞。 では、株式市場にはどんな賞があるだろう。残念ながら何もないので、今から 設定したいと思う。ノミネートの条件は時価総額が10億ドル(約1200億円) 以上で、良いにつけ悪いにつけ同業他社との比較で目立つ企業とする。

勝ち組

「最も大きいで賞」。これは時価総額が最大の企業に贈られる賞で、総合電 機のゼネラル・エレクトレック(GE)が2900億ドルで、パソコンソフトのマ イクロソフトの2670億ドルを抑えてトップに返り咲いた。両社ともここ数年株 価を下げているが、1999年末からの下落率が26%と、マイクロソフトの54%に 比べて小幅にとどまったGEが栄冠を勝ち取った。3年にわたるハイテク産業 の低迷で、マイクロソフトは2位の座も安穏としたものではなくなっている。

「ことし最も上昇したで賞」。これは年初来上昇率が最大の企業に贈られる 賞で、449%上昇で通信機器メーカーのソーナス・ネットワークスが受賞した。 同社株はことし1ドルでスタートし、現在の株価は5.49ドル。ただし同社株は 2000年7月に62ドルを超えており、最近購入した投資家はいいが、長期保有組 は面白くないだろう。ほかの通信株同様ソーナスにも栄光の日々があり、幸運 の再来を祈らないではないが、現在の株価水準ではわたしは買わない。

「過去1年間で最も上昇したで賞」は、420%上昇のマーベル・エンタープ ライゼスが受賞。かつてコミック出版社だった同社は、最近では「キャラクタ ー製品を中心とした娯楽企業」と位置付けられる。ただ株価収益率(PER) が20倍など各種尺度から割高感が出始めている。最近4600万ドル相当の株式 が社員によって売却されており、社員も同じ見方をしているようだ。

負け組

反対に「ことし最も下落したで賞」は、36%安の医薬品販売のアクレド・ ヘルス。同社は利益見通しを下方修正するとともに、米大手会計事務所アーン スト・アンド・ヤングとの契約を解消した。「過去1年間で最も下落したで賞」 は73%下落した電力会社のアリゲーニー・エナジー。一部融資条件の不履行や 配当見送り、投資不適格等級への格下げなどがあった。

大きな夢と高PSR

投資家は、利益が急速に伸びるとみれば高PERまで買い進み、逆に見通 しに悲観的なら低PERへと売りたたく。「最高PERで賞」は石炭と天然ガス のコンソル・エナジーで過去1年の利益に基づくと231倍。過去4四半期の1 株利益は10セントだが、投資家はことし約85セントを予想する。「最低PER で賞」は電力のミラントで同2倍。架空取引発覚を受けて売上高を修正報告す ることになった多くのエネルギー会社について、投資家は存続を危ぶんでいる。

最後に「大きな夢で賞」。企業の事業計画に投資家が大きな夢を抱くとき、 しばしば株価売上高倍率(PSR)は上昇する。高PSRの業種といえば、バ イオテクノロジーやハイテク企業と思うかもしれない。しかし現時点での最高 PSR株は、伝統産業であるカジノ・ホテルのウイン・リゾーツで1229倍。同 社は2005年完成予定の20億ドル規模のリゾート開発プロジェクトをラスベガ ス(米ネバダ州)で手掛ける。その名も「ル・レーブ」。フランス語で「夢」と いう意味だ。 (ジョン・ドーフマン)

(ジョン・ドーフマン氏は、米資産運用会社ドーフマン・インベストメン ツの社長。同氏の見解はブルームバーグ・ニュースの見解を反映するものでは ありません。ドーフマン社また同社顧客は、このコラムに登場する銘柄をすで に保有または売買している可能性があります)

ニュートンセンター John Dorfman 東京 小針 章子 Akiko Kobari --* (03) 3201-8879 akobari@bloomberg.net Editor:Kakuta

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