今週の欧州株:反落か-リセッション寸前で上昇相場は持続不可能

欧州経済がリセッション(景気後 退)の瀬戸際に瀕するなかで欧州株式相場は上昇してきたが、こうした上昇基調 は持続不可能との見方が一部投資家の間に浮上している。

先週の欧州株式市場では、ダウ欧州50種株価指数とダウ欧州株価指数(構 成銘柄数600)がそろって前週末比2%高となったが、需要減少の兆候が広がる 自動車株は下落した。スイスのUBSや独シーメンスがアナリスト予想を上回 る好業績を発表したものの、業績をけん引しているのは増収ではなく経費削減 との見方が多い。

アクサ・インベストメント・マネジャーズ(パリ)で170億ドル相当の運 用に携わるウェンゼル氏は、「需要は引き続き不足している。第1四半期(1- 3月)の企業業績は経費削減による結果だ。経済見通しが改善するまでは株式投 資を手控えるつもりだ」と語る。

先週発表されたドイツとイタリア、オランダの第1四半期(1-3月)の国 内総生産(GDP)はそろってマイナス成長となった。3カ国はユーロ圏12カ 国のGDPの54%を占める。欧州連合(EU)は15日、域内経済が向こう2四 半期間拡大しない可能性があるとして、成長率予想を下方修正している。

米証券大手メリルリンチが先週発表した5月の機関投資家調査によると、 企業業績の改善で最も大きな要因は経費削減だとみる回答者が全体の72%と、 4月調査の69%から増加した。一方で、値上げや販売増加が利益成長をけん引 するとの見方は後退した。メリルのグローバル投資戦略責任者のバウワーズ氏 は、こうした見方は株式投資にマイナスだと指摘する。同氏は記者会見で、「経 費削減は利益のなかで質の低い要因だ。投資家はまだ(売り上げの伸びの)弱 さに気付いていない」と指摘した。

今週は、英航空大手ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)と仏銀行クレ ディ・アグリコル、スイスの保険会社チューリッヒ・ファイナンシャル・サー ビシズ、英通信最大手BTグループが決算発表を予定している。経済指標では、 英仏のGDP統計と仏個人消費、イタリアの鉱工業生産が発表される。

ロンドン Sam Fleming 東京 守護 清恵 Kiyoe Shugo --*(03)3201-7499 kshugo@bloomberg.net Editor:Kakuta

企業別ニュース:

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE