東京ガス:今期700億円規模の社債発行か、償還や投資-調達コスト安

有利子負債の削減を進めている都市ガ ス最大手の東京ガスは、今期中に700億円規模の社債を発行する見通しだ。過 去に発行した転換社債(CB)の返済や設備投資の一部で必要な資金を、調達 コストが低い社債発行で確保する。

東京ガスでは第1回CB(残存額514億円)が9月30日に償還(返済)期 限を迎える。転換価額1267円90銭と現在の400円以下の株価水準からすると、 株式への転換が進む可能性は低く、残存額分の手当てが必要になる。また、今 期(2004年3月期)の設備投資額955億円の一部も外部調達する。

吉野和雄・財務部長は4月30日の決算発表の席上、設備投資とCB償還資 金から、内部資金を示す減価償却費などで確保できない部分について、社債で 調達する意向を明らかにした。ブルームバーグ・ニュースが調べた減価償却費 を含むキャッシュフローは760億円で、起債規模は差し引き700億円強になる。

さらに吉野部長は「新規事業への投資の展開をみながら不足する額の社債 を出していきたい」としており、発行額は拡大する可能性がある。

東京ガスは、今期からの5カ年中期経営計画で1000億円規模の自社株買い と有利子負債削減を計画している。こうした財務体質スリム化と同時に競争力 強化の投資も進めなければならず、資金調達では難しいやり繰りを迫られてい る。三菱証券の宇高忠俊アナリストは、電力会社に比べてガス会社は高クーポ ン(表面利率)の社債残存が少なく、調達資金の使途自由度が高いと述べた。

債券市場では10年や20年の長期国債の利回りが過去最低水準を更新、金 利低下に拍車がかかり、企業にとって起債環境はいい。このなか東京ガスは発 行環境をみながら順次、起債に踏み切る。来期(2004年3月期)も第3回CB (残存額843億円)を中心に償還資金だけで873億円を調達する必要があり、 資金需要は当面、おう盛な状態が続く。

東京ガスの株価は、前日比7円(1.8%)安の381円(午前10時55分)。 社債(償還期限 2012年6月20日、利率1.35%)の4月30日終値気配は106 円19銭、利回りは0.63%、同年限との国債との利回り格差(スプレッド)は

9.7ベーシスポイント(1ベーシスポイントは0.01%)で、この格差は昨年7 月末の発行後の7ポイントから拡大している。

東京 上野 英治郎 Eijiro Ueno --* (03) 3201-8841 e.ueno@bloomberg.net Editor:Okimoto

企業ニュース:JBN18

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