新日石:原油高で輸入品敬遠、国内原油処理強化-来月7%増計画(2)

石油元売り最大手の新日本石油は、来月の国 内原油処理量を前年同月に比べて約7%増加させる。イラク情勢緊迫化を受けた原油価 格急騰で、灯油をはじめとする輸入品の製品価格が上がっており、国内での原油処理や 市場からの調達を強化してコスト抑制を狙う。

新日石が27日発表した3月の原油処理計画は560万キロリットル(kl)。処理量を 増やすのは「原油高がすぐに反映されて灯油などの海外物が高いので、輸入より国内処 理で対応する」(津田直和常務)のが背景。前年同月の原油処理実績は約520万klだっ た。

例えば灯油では、輸入品が円換算で1リットル当たり38円程度に上がっているのに 対して、国内で調達した場合は同32円程度としている。このため、3月の製品輸入計画 はなく、2月の輸入実績もゼロだった。1月には灯油を中心に11万kl、昨年11月と12 月も各4万-5万klの製品を輸入していた。

東京電力が昨年秋以降に原子力発電所を順次、停止していることで火力発電所向け C重油の需要が高水準にあることも国内処理を増やせる一因にある。昨年8月までは原 油処理を増やすとC重油も出てきてしまうため、その処理に困ることもあった。

ガソリンといった石油製品の販売店向け卸価格については、3月は原油高による調 達コスト上昇で1リットル当たり2円80銭引き上げる意向だ。

原油価格の見通しについて津田常務は、産油国ベネズエラのゼネストの影響が尾を 引くなかで同じくイラクの情勢緊迫化があり、さらに米国の在庫が未曾有の低水準にあ るといった需給面での供給不足要因を挙げた。このため「当面は下がる気配は考えられ ない」と引き続き高い水準で推移すると予想した。

新日石の株価終値は、前日比5円(1.1%)高の472円。社債(償還期限2007年9 月27日、利率0.61%)の26日終値気配は100円37銭、利回りは0.53%、同年限の国 債との利回り格差(スプレッド)は29ベーシスポイントで、この格差は昨年末の31ポ イント程度からは縮小傾向にある。

東京 上野 英治郎 Eijiro Ueno --* (03) 3201-8841 e.ueno@bloomberg.net Editor:Abe

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