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東京電力:傘下の会社統合で通信事業拡大-日本テレコム部門買収白紙

通信事業拡大を目指す電力最大手の 東京電力は、日本テレコムの固定電話部門を買収する交渉を白紙に戻したこと で、傘下の事業会社を統合することにより当面の通信事業拡大を目指す方針だ。 築山宗之・東京電力常務(情報通信担当)が19日までに明らかにした。

営業基盤の関東圏に通信網を持つ東京電力は、日本テレコムの幹線網との 相乗効果が期待できるとして固定電話部門の買収で同社と交渉を重ねた。しか し、最終的に買収金額が双方折り合わず、話し合いを停止した。

日本テレコム固定電話部門をめぐっては、持ち株会社日本テレコムホール ディングスのウィリアム・モロー社長が5日、米投資会社リップルウッド・ホ ールディングスを含む複数の企業と売却交渉をしていることを明らかにした。 売却額については言及を避けたが、日経新聞は3000億円超と報道した。

東電の築山常務は、個人的な印象と断ったうえで、買収交渉について「条 件さえ良ければいまでも成り立つ」と述べた。同時に「3000億円は高いレベル で、正しいとすればとても及ぶ話ではない」として、東電が提示できる額は3000 億円をはるかに下回ることを示唆した。

東電は2005年度グループ外売上高を99年度比で5000億円以上拡大(約8 割は通信事業で)させる計画を立てた。2001年度までで実現したのは約750億 円。築山常務は通信事業拡大策として系列の東京通信ネットワーク(TTNe t)と電力各社のデータ会社パワードコムの合併(筆頭株主に東電)、ケーブル テレビ事業、顧客宅まで光ファイバーを引くFTTH事業の強化などを挙げた。

野村証券の橋本尚人アナリストは、東電の通信事業について「いまだに日 本テレコムの固定電話部門を手に入れなければならない誘因はある」と予想し、 その背景として通信事業を進めるための柱にする部門が必要と述べた。同時に 東電の事業全体のなかでの通信事業の位置付けは決して大きくないとして、中 途半端な通信事業が経営の足かせになっているとも指摘した。

東京電力の19日株価終値は、前日比15円(0.6%)安の2360円。社債(償 還期限2012年6月14日、利率1.49%)の終値気配は105円5銭、利回りは0.90%、 同年限との国債との利回り格差(スプレッド)は11ベーシスポイントで、この 格差は昨年夏の7ポイント程度から拡大基調にある。

東京 上野 英治郎 Eijiro Ueno

ブレット・コール Bret Cole --* (03) 3201-8841 e.ueno@bloomberg.net Editor:Okimoto

企業ニュース:JBN18

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