コンテンツにスキップする

日本テレコム:米リップルウッドなどと固定電話部門売却交渉(4)

通信大手日本テレコムホールディング スのウィリアム・モロー社長は5日、ブルームバーグ・ニュースに対し、固定電 話事業を手掛ける傘下の日本テレコムを米投資会社リップルウッド・ホールディ ングスなどに売却する交渉を進めていることを明らかにした。

同社長は「固定通信事業売却でリップルウッドを含む複数の企業と交渉して いる」と述べた。ただ、「具体的な申し入れを受けていないので、売却額につい てコメントできない」と語り、売却の時期やリップルウッド以外の交渉先につい ては明らかにしなかった。交渉の期限は設けていないという。

また、同社長はUBSウォーバーグ証券が売却に関するアドバイザー役を務 めると述べた。

日本テレコムホールディングスも同日、固定電話事業の売却について「リッ プルウッドを含めた複数社からアプローチを受けていることは事実」とのコメン トを発表、売却交渉を進めていることを認めた。ただ、「現時点では何も決まっ ていない」としている。リップルウッド側はコメントを控えている。

同社の固定通信部門の2001年9月中間期の売上高は1695億円、営業損益は 179億円の赤字、純損益は173億円の赤字だった。ボーダフォンが推進したリス トラの効果で、2002年9月中間期の売上高は1742億円に増加、営業損益は108 億円の黒字、純損益は49億円の黒字に転換した。

ボーダフォンは日本の携帯電話市場に進出するため、2001年10月にJ-フ ォンの親会社である日本テレコムの株式を公開買い付け(TOB)によって買い 増し、両社を傘下に収めた。2002年8月には持ち株会社体制に移行。固定電話 を手掛ける日本テレコムと移動体通信を手掛けるJ-フォンを持ち株会社である 日本テレコムホールディングスの傘下に置き、日本テレコムの売却に向け、準備 を進めてきた。昨年春には売却先として東京電力が浮上したが、売却額などで折 り合いがつかず、交渉は白紙に戻っていた。

国内通信業界に与える影響についてドイツ証券の津坂徹郎アナリストは「今 回の売却計画で日本テレコムの営業士気はいっそう下がる可能性がある。売却後 に日本テレコム・リップルウッドが通信ビジネスをやるかどうかもわからず、通 信業界にとって外資との攻防が強まるという懸念は全くない」とみている。

5日付の日本経済新聞朝刊によると、リップルウッドへの売却額は3000億 円を超すもよう。リップルウッドが日本テレコムの全株式を買い取り、日本テレ コムの有利子負債1500億円はボーダフォン側に残す案が有力で、3月にも譲渡 契約に調印する見通しという。海外ファンドの対日投資としては過去最大規模。

日本テレコムホールディングスの株価は前日比2万5000円(6.9%)高の 38万8000円(午後1時38分現在)。

東京 矢沢 利弘 Toshihiro Yazawa ブレット・コール Brett Cole 川上 利真子 Rimako Kawakami --* (03)3201-8982 tyazawa@bloomberg.net editor:Murotani/Okubo

業界別ニュース:JBN17

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE