新日鉱:来期1000億円超を借り換え-負債削減でam/pmや自社株売却も

財務体質改善を目指している石油元売 りの新日鉱ホールディングスは、来期に返済期限が到来する1000億円超の長期 借入金を銀行借り入れで借り換える。有利子負債は、子会社エーエム・ピーエ ム・ジャパン株の追加売却や自社株譲渡の可能性を視野に入れて返済していく。 瀬戸川隆・財務グループシニアマネージャーが22日、明らかにした。

来期2004年3月期は普通社債(SB)をはじめ債券の償還は全くないが、 長期借入金の返済が多い。SBによる借り換え資金の調達は、現在の格付け(B BB-)では難しく、銀行借り入れで全額を確保する。2月と3月に償還する ユーロ円SB3銘柄、計45億円も銀行借り入れで必要な資金をすでに調達した。

経営の最優先課題である連結有利子負債(2002年3月末で8928億円)削減 では、今期03年3月末で8625億円と300億円程度しか減らせない見込み。収 益環境の悪化が背景で、有利子負債を6900億円に減らす計画の実施期日を06 年3月末に1年先送りすると昨年末に発表した。

瀬戸川マネージャーは、負債削減について「今期はあまり劇的には進んで いない」と述べたうえで「中長期的には進めていく」と強調した。アナリスト をはじめとする専門家は、新日鉱HDの負債額が多すぎると指摘しており、瀬 戸川氏もこうした市場関係者の懸念を認識している。

am/pm株、追加売却も

負債額は今後3年間で1700億円程度減らす計画で、具体策として投資抑制、 事業・資産の譲渡、自社株の売却といったことを検討している。

資産譲渡では、株式の85%を持つam/pm株(三菱商事に10%売却済み)、 同20%を持つ米エーエムアイ・スピンコ株(米ベンチャーキャピタル2社に80% 売却済み)の追加売却、さらに全額出資のジャパレンや94.8%を出資するセン トラル・コンピュータ・サービスの株式公開や譲渡の可能性を模索している。

新日鉱HDの筆頭株主は現在、約20%の株式を持つジャパンエナジーで、 Jエナジーと日鉱金属が共同持ち株会社(新日鉱HD)で統合した際にJエナ ジーが持っていた日鉱金属が新日鉱HD株になった。この自社株についても、 複数の機関投資家に譲渡することを検討している。

自社株を含む保有株式の売却や子会社の公開は、国内外の株式相場の水準 が一つのかぎを握っている。新日鉱HDは株価水準を注視しながらこうした取 り組みで最適の方法を選択していく。

野村証券の塩田英俊アナリストは、新日鉱HDの負債削減計画について、 資産売却という方法よりも「キャッシュフロー(現金収支)がポイント」と強 調、本業の収益回復が必要との見方を示した。株式売却ではam/pm株を三 菱商事に追加売却する以外は実現する可能性は低いとみている。

塩田アナリストは新日鉱HDの格付けを「ホールド」(中立)としている。 新日鉱HDの株式主幹事は日興証券。

新日鉱HDの株価は、前日比3円(1.9%)安の157円(午前9時47分)。

東京 上野 英治郎 Eijiro Ueno --* (03) 3201-8841 e.ueno@bloomberg.net Editor :Abe

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