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ドコモ社長:FOMA、年度末の加入目標達成にはこだわらない

移動体通信サービス最大手のNTTド コモの立川敬二社長は7日、ブルームバーグ・ニュースとのインタビューで、 第三世代携帯電話FOMAの2003年3月期末の加入者目標(32万台)について、 「気にしていない」と述べ、小売店への販売報奨金引き上げなどにより既存の 端末を大幅値下げしてまで目標達成にこだわる考えのないことを明らかにした。

ドコモは1月中旬以降、電池の連続待ち受け時間を当初モデルの約55時間 から約170―180時間へと大幅向上させたFOMAの新端末3機種を発売する予 定。FOMAの昨年11月末の累計加入台数は14万9000台にとどまっており、 目標の達成は困難とみられる。立川社長は、「目指しているのは(中期的な)4000 万台規模であり、目先の話には意味がない」と強調した。

ドコモは01年10月にFOMAを市場に投入。現在、FOMAの販売促進 活動を抑制している状態だが、改良された新端末の発売に併せて販売促進活動 を活発化したい考えだ。ドコモは秋にもさらに改良した端末を発売する予定。 立川社長は「2003年は本当の意味でのFOMA元年にしたい」との抱負を語っ た。

来年度の設備投資は横ばい

立川社長はまた、04年3月期の設備投資額は8000億円台との見通しを示し た。03年3月期の設備投資計画は8910億円であり、来期の設備投資は横ばいに なりそうだ。立川社長は「基地局はほぼ出来上がっており、多額の追加投資は 必要ない」と指摘した。

第三世代携帯電話サービスの拡大のための設備投資を増額すべきだとの見 方に対して立川社長は、「設備投資を前倒ししてもFOMAの伸びは期待できな い」として、設備投資増額の有効性を疑問視する見解を明らかにした。04年3 月期は基地局の増設などを中心にビル内で携帯電話が使えるようにするための 通信エリア拡大や経営効率を上げるためのコンピューターシステム導入などに 投資する意向を示した。

アジアでの事業展開に意欲

立川社長は第三世代サービスのアジア地域での展開について、「中国、タイ、 フィリピン、インドネシアが残っている」と述べ、この4カ国での事業展開に 意欲を見せた。

中国では順調にいけば春にも第三世代サービスの規格が決まると予想され ている。立川社長は、「中国は興味もあるが、(社会制度などの面で)難しい」 としながらも、ドコモの採用しているW-CDMA方式が規格として採用され ることを条件に同国への事業進出を図りたいとの考えを示した。ただ、各国の 個別企業との交渉については、「まだ始まっていない」と語った。

格付け会社ムーディーズ・ジャパンのシニア・クレジット・オフィサー、 大槻栄美子氏は「ドコモは財務的に問題があるわけではない」としたうえで、「潤 沢なキャッシュフローを生んでいる第2世代から第3世代に移行する際にキャ ッシュフロー生成能力の点で懸念が出てきた」と指摘。海外投資についても、「W -CDMAを世界的に拡大させるというそもそもの目的が達成できておらず、 海外パートナーの第3世代サービス開始の遅れが競争力の低下につながる」と みている。

ムーディーズは7日、第三世代携帯電話加入者獲得の遅れなどを理由に、 ドコモの長期債務格付け「Aa1」の見通しを、「安定的」から「ネガティブ(弱 含み)」に変更した。

ドコモの7日株価終値は前日比4000円(1.8%)高の23万3000円。

東京 矢沢 利弘 Toshihiro Yazawa

安西 美樹 Miki Anzai

小笹 俊一 Shunichi Ozasa --* (03)3201-8982 tyazawa@bloomberg.net Editor:Okubo

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