景気の早期回復困難、一段の人員削減も-シーメンスなど独28企業調査

ドイツの総合電機最大手 シーメンスやドイツ流通業最大手のメトログループ、欧州最大の化学メーカー、 BASFなどドイツの大企業は、2003年の世界景気について、早期の回復は困 難との悲観的な見通しを持っていることが、ブルームバーグ・ニュースの調査 で明らかになった。

合計で年商6500億ドル(約77兆1290億円)以上に達する28企業を対象 に実施された今回の調査では、15社が早期の景気回復を予想していないと回答。 さらに独銀2位のHVBグループは、ドイツ経済がリセッション(景気後退) に陥る可能性を排除しないとした。

ドイツの化学・製薬大手バイエルのウェニング最高経営責任者(CEO) は「世界経済は現在不安定な状態にあり、(米国、日本を含む)3経済大国は そろって問題を抱えている」と指摘した。また、ドイツ建設業者ホッホティー フのカイテルCEOは、世界経済は来年全く回復しないとの見通しを表明。シ ーメンスは、2003年を試練の年と位置付けた。

ドイツ政府による同国の経済成長率見通しは、 2002年が0.5%、2003年は

1.5%。ことしの0.5%成長は1993年のリセッション時以来の低成長率となる。 また、株式指標であるDAXはこの1年で44%下落し、世界の各株式指標のな かでも最下位の成績に終わった。

2003年に一段の人員削減も

同調査によると、ドイツ銀行4位のコメルツ銀行やバイエルを含む9社は、 2003年に一段の人員削減計画があるとした。同国の11月失業者数は420万人(失 業率10%)。今回の調査結果は、向こう数カ月の間に失業率が低下する可能性 が低いことを示唆した。ただ、メトログループなどを含む4社は、新たな雇用 計画があると回答した。

また、世界5位の自動車メーカー、ダイムラー・クライスラーや欧州第2 の公益企業、E.ONなどの12企業は、当局の積極的な低金利政策が、景気刺 激に効果を発揮する可能性もあるとの期待感を表明した。域内景気の停滞を受 け、欧州中央銀行(ECB)は5日、政策金利を0.50ポイント引き下げ、2.75% とすることを決定した。約1年ぶりの金融緩和だった。

フランクフルト Sonja Dieckhoefer ロンドン 吉崎美帆 Miho Yoshizaki

--*(44 20) 7073-3636 myoshizaki@bloomberg.net Editor: Kawai

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