東大阪や大田区など10商工会議所、政府にセーフティ-ネット要望へ

東大阪市や東京都大田区、墨田区など 中小零細企業が集積する10都市の商工会議所は、金融庁が策定を急いでいる金 融機関の不良債権処理の加速策に関連し、政府や関係省庁に対し、総合的なセ ーフティーネット(安全網)の構築を来月初めにも緊急要望する。東大阪商工 会議所の今谷喜洋専務理事が明らかにした。

不良債権処理の加速過程で資産査定が一層厳格化された場合、中小零細企業 に対する金融機関の取引姿勢が一層厳しくなり、倒産の増加につながるとして、 不良債権処理の推進は中小企業対策などセーフティーネットを構築したうえで 実施すべき、と提案する考えだ。

今谷専務理事は「不良債権処理を加速させなければならないことは理解で きるが、それをやるには同時にセーフティーネットの構築が必要だ」と指摘。「わ れわれは自助努力を怠っている企業には、もう事業をやめたらどうかと言って いる。しかし、まだ生き残れる企業も、技術を持った企業も、今は厳しい状況 に直面していることを理解してほしい」と述べた。

今谷専務理事は、具体的な提案としては、信用保証協会や政府系金融機関 の中小企業向け融資の拡充に加え、中小銀行には大手銀行と同様の資産査定基 準を適用しないなどの措置も必要、との見方だ。

また、銀行が中小企業に融資をしたくても、十分な担保がなければ不良債 権化を懸念し融資できない現状を指摘したうえで、「担保や保証人優先でなく、 企業の独自技術や将来性などを査定して融資をできるような仕組みが必要」と 訴え、政府系金融機関などには、幅広い角度から企業の成長性を判断するため の「目利き委員会的な存在も必要ではないか」と指摘した。

緊急要望に参加するのは、東大阪市(大阪府)、八尾市(大阪府)、尼崎市 (兵庫県)、岡山市(岡山県)、浜松市(静岡県)、岡谷市(長野県)、川口市(埼 玉県)、大田区(東京都)、墨田区(東京都)、燕市(新潟県)の10商工会議所。

この10商工会議所は2年に1度、中小企業都市サミットを開催し、中小企 業問題などを討議しており、今年開催地になった尼崎市が各商工会議所の要望 を取りまとめ、政府などに提出する。

これらの商工会議所のなかには、中小企業対策の拡充に向け独自活動を計 画しているところもあり、東京商工会議所の大田支部では、11月18日に「中小 企業突破総大会」を開催する予定。「大田区地域に密着した要望書を策定中で、 同大会には自民党から山崎拓幹事長も出席する予定」(大田支部事務局長の松本 俊一氏)という。

大阪 山口由香 Yuka Yamaguchi --*(03)3201-8200 yyamaguchi@bloomberg.net Editor: Taniai

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