電通:14万5000株を売り出し、共同通信10万株-株価は上場来安値(3)

世界最大級の広告会社の電通は8日、 株主が合計で14万5000株の株式を売り出すと発表した。株式の流動性向上が 目的としている。売り出し価格は28日から30日までに決定し、その後国内外 で売り出す。

売り出し株数は発行済み株式の約1割に当たり、国内で9万5700株、海外 で4万9300株を予定している。国内で売り出すのは共同通信社5万700株、時 事通信社2万6000株、三菱信託銀行9000株、UFJ信託銀行5000株、UFJ 銀行3000株、東京三菱銀行2000株。海外分はすべて共同通信社が売り出す。 主幹事は国内分が野村証券、海外分が野村証券とメリルリンチ日本証券。

電通の8日株価終値(39万円)で単純計算すると、売り出し総額は565億 5000万円に相当する。うち共同通信が390億円、時事通信は101億4000万円、 三菱信託は35億1000万円をそれぞれ調達する。株式売却により共同通信の電 通株の持ち株は14万7000株(発行済み株式の10.6%、売却前は17.8%)に、 時事通信は17万2000株(同12.4%、14.2%)にそれぞれ減る。

この売り出しにより共同通信、時事通信ともに持ち株比率は減るが、時事 通信が電通の筆頭株主になる。取引に関係している証券会社によると、最終的 な売り出し価格は28日か30日までのいずれかの日の株価終値から2-4%(割 引率)低い価格とする。

株価は下落余地拡大との見方

HSBC証券の小林敬明アナリストは、この株式売り出しについて「(株価 が安値を更新するなかで)売る側にとって有利なタイミングではなく、何らか の事情があるのだろう」と述べたうえで、株価への影響について「需給面から ネガティブである」と述べ、翌9日以降の株価に下落余地が拡大したと予想し た。小林アナリストは電通の株価格付けを「リデュース」(弱気)としている。

電通の8日の株価終値は前日比2万8000円(6.70%)安の39万円、一時 3万6000円(8.61%)安の38万2000円まで下げ、上場来安値を更新した。こ れまでの上場来安値は昨年11月30日(上場初日)にUBSウォーバーグ証券 の発注ミスでつけた40万5000円だった。

東京 上野 英治郎 Eijiro Ueno

藤田 淳子 Junko Fujita --*(03) 3201-8841 e.ueno@bloomberg.net Editor:Hinoki/Okubo

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