M&A仲介:第2四半期JPモルガン1位―日本勢5社も10傑入り(2)
J.P.モルガン・チェースが2002年4 -6月期の日本企業が関わるM&A(買収・合併)の仲介・助言業務(公表案 件ベース、金額)ランキングで、4案件、27億ドル(約3240億円)を取り扱い、 トップとなった。ブルームバーグ・ニュースの調査で明らかになった。
2位はゴールドマン・サックス、それにモルガン・スタンレーが続く。野 村ホールディングス、日興コーディアルグループ、みずほホールディングス、 三菱東京フィナンシャル・グループの日本勢5社もトップ10入りした。
2002年上半期のM&A市場は、国際的な案件数が過去5年で最低水準にと どまる一方で、日本では日立のように傘下企業の再編などを通じてグループ(連 結ベース)の収益力を強化しようとの動きが広がっており、こうしたなかでM &Aを手掛ける金融機関は案件の獲得競争を繰り広げている。
J.P.モルガンは、日立製作所による米IBMのハード・ディスク・ドラ イブ部門買収などを手掛け、2001年4-6月期の同12位から一気に浮上した。 同社はGS、メリルリンチ、などライバル会社から専門スタッフを雇い入れる などM&A業務の強化に取り組んでいる。
J.P.モルガン東京支店の河野哲也社長は「日立のような大企業は、環境 の変化に応じてビジネスモデルを変えなくてはならない状況にきている」と指 摘。「『選択と集中』――各企業は生き残りをかけ収益性を追及しなくてはなら ない。そのためにM&Aによりサイズを調整することが迫られる」という。河 野氏は4月にゴールドマン・サックスから移籍した。
J.P.モルガン東京支店が顧客向けに配布した資料によると、2002年3月 期決算は、委託手数料が前年同期比で31.5%減の81億円となる一方、ジャーデ ィン・フレミング証券などとの統合に伴う費用の増加などが響き、108億円の純 損失(赤字)を計上した。
●2002年4-6月期のM&A仲介ランキング・上位20社 仲介金額 案件数 1. J.P.モルガン 2700 4 2. ゴールドマン・サックス 2382 3 3. モルガン・スタンレー 2373 11 4. 野村ホールディングス 1686 36 5 アーンスト&ヤング 1425 3 6 日興コーディアル 932 4 7. 日興ソロモン 846 4 8. みずほホールディングス 831 13 9. 三菱東京FG 525 4 10. KPMG 339 7 11. 新生銀行 306 2 12. 大和証券SMBC 300 13 13. マクアリー銀行 172 1 14. メリルリンチ 172 1 15. デロイト・トーシュ・トーマツ 143 3 16. ドイツ銀行 122 2 17. ラザード 100 1 18. ネドカー 96 1 19. ドレスナー・クラインオート 93 1 20. UBSウォーバーグ 79 2 注)仲介金額の単位は100万米ドル、データは2002年6月31日までの3カ月 間の公表案件。
東京 平野 和 Kazu Hirano
日向 貴彦 Takahiko Hyuga --* 03-3201-3220 khirano1@bloomberg.net Editor:Kaimai
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