ヤマハ発社長:大型2輪車も将来は中国に販売へ-中国の販売網再編

東京 6月6日(ブルームバーグ):ヤマハ発動機の長谷川至社長は6日まで にブルームバーグ・ニュースとのインタビューで、中国市場での2輪車戦略に ついて、低価格バイクだけでなく、大型バイク(中国の場合、排気量125cc超) についても将来の需要拡大を予想し、販売を積極的に進めていきたい、との考 えを示した。

ヤマハは大型2輪車のほとんどを日本国内で生産し、海外へも輸出・販売 しているため、長谷川社長は中国にも、「日本から輸出するべきだと思っている」 と述べた。ただ、中国への輸出には4輪車よりも高い関税が障壁となっている ことから、同社長は、「今後、われわれがプッシュして4輪車並みに下げる働き をしなければならない」として、関税引き下げに向け積極的に取り組む姿勢を 示した。

長谷川社長は中国での大型2輪車販売について、「お金持ちで大型2輪車に 興味を持つ消費者が必ず出てくるので、いい市場に将来なる」と見込んでいる。 このため、低価格車の販売増も見据えて、中国での新たな販売網の構築も進め たいとしている。

中国は、世界貿易機関(WTO)へ加盟した昨年12月以前は、4輪車、2 輪車ともに高い関税率を課していたため、輸出が難しかった。しかし、WTO への加盟後、4輪車では大幅に引き下がり、加盟する前の80%-100%(1998 年当時)に比べ、加盟後は、2005年に30%になる予定。

これに対し、2輪車(排気量500cc超-800cc以下)の関税率は98年当時 の60%から、2005年には40%に下がる予定だが、引き下げの幅は小さい。ま た、60cc超-250cc以下では、若干引き下げられるものの、2004年以降は現在 のところ白紙で、同様に250cc-500cc以下でも2005年以降は未定になってい る。

日本から中国へ輸出する前提条件として、長谷川社長は「(関税率が)2割 から3割ぐらいになればいい」との見方を示した。

日本自動車工業会(自工会)によると、2001年度に日本から中国に2輪車 を輸出したのは、2輪車メーカー4社でわずか14台だった。

販売網の整備

長谷川社長はまた、中国での販売台数を増加させるためには、大型2輪車 の中国への輸出・販売も含め中国で効率的な運営ができる販売体制を整備する 必要があるとの考えを示した。現在は合弁会社を通じて2輪車の生産・販売を 行っているが、同社長は「パートナーもある話なのでそう簡単にはいかないが、 いままでの販売網ではいけないし、いまある販売網に新たな販売網を構築して いかなければいけない」と述べた。こうしたことで、同社は現地合弁会社と話 し合いを始める。

ヤマハは4月に3カ年の新中期計画を発表。このなかで、中国、インド、 アセアン諸国での事業基盤を強化する方針を挙げている。中国の2輪車戦略で は、中国に部品供給機能を備えた新会社「ヤマハ発動機蘇州」(中国江蘇省)を 7月に設立し、中国部品の採用を進めることで製造コストを引き下げるほか、 ヤマハ蘇州から海外生産拠点へのグローバルな部品供給を行う。また、将来的 には中国向けモデルの開発支援を行う。2005年3月期の中国での2輪車販売台 数は、新たな中低価格2輪車の投入も含め、2002年3月期に比べ8.8倍の44 万台を計画している。

ヤマハの株価は、前日比15円(1.60%)高の951円(午前9時28分現在)。

東京 井上 徹二 TETSUJI INOUE --* 03-3201-7297 teinoue@bloomberg.net Editor:Murotani

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