米タイコ株15%下落:資金繰り不安で-金融部門売却の遅れを懸念

米複合大手タイコ・インターナショナルの株価が29日急落、15%安で終わった。 金融部門CITグループの新規株式公開(IPO)による売却が迅速には進ま ず、資金繰り難が解消しないとの懸念が広がったためだ。

終値は前週末比2.90ドル(15%)安の17.00ドルで7営業日続落。一時は 17%下げて16.50ドルと、4年ぶりの安値をつけた。ある株主は17ドルの水準 で1110万株を売却した。売買高は1億株近くに上った。

社債(2011年償還、表面利率6.375%)は額面1ドルにつき78セントに下 落。利回りは10%に上昇した。大手格付け会社の米ムーディーズ・インベスタ ーズ・サービスは先週、1週間前は価格が90セント、利回りは7.9%だった。

タイコは25日、CITグループの株式71億5000万ドル(約9200億円) 相当の新規公開を米証券取引委員会(SEC)に届け出た。同社は、今後1年 半の間に返済期限を迎える負債約140億ドルを抱えている。アナリストは、C IT売却が遅れると、負債の資本に対する比率が債権銀行と合意した52.5%を 上回る恐れがあるとみている。現在の比率は45.1%で昨年12月の41.2%を大 きく上回っている。

1420億ドルを運用しタイコ株を保有するバンク・ワン・インベストメンツ・ アドバイザーズのアナリスト、イーマンズ氏は「この時点におけるCITのI POの成功が必須だ」と指摘、「流動性への懸念を取り除くために必要だ」と説 明する。

大手格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは先週、タ イコの長期債の格付けを引き下げたが、依然として「Baa2」と投資適格級 を維持している。ただ、社債利回りはジャンク級の「Ba3」格と同水準まで 上昇してきた。

ニューヨーク Emma Moody、ほか 東京 木下 晶代 Akiyo Kinoshita、 --* (03) 3201-8394 akinoshita2@bloomberg.net   Editor : Tabuchi

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