米タイコ:4社分割案は「誤り」と撤回-業績見通し下方修正(2)

米 複合大手タイコ・インターナショナルは25日朝、同社を4つの独立した企業に 分割する案を、白紙撤回すると発表した。株価急落、資産売却の難航などによ って、計画の円滑な遂行が困難となったのが主因。同社はことし1月、 透明性 の高い会計処理を求める株主の要望にこたえるため、警備システム・電子部品、 保健器具、防火・流体制御、金融サービスの4社に分割する方針を示していた。

コズロウスキー最高経営責任者(CEO)は声明で「(社の分割案は)誤 りだった」とし、その理由として「途方もないほどにもろい市場心理」を読み 違えていたためと説明した。

債務の返済原資に充てるため、同社が今月末までに実施する予定だったプ ラスチック部門の売却は、会社側が提示した額での買い手が現れなかったこと から、失敗に終わった。同社は、同部門売却を正式に断念し、電子部品、保健 器具部門などとともに、維持する方針。昨年6月に買収したばかりの金融部門 CITグループについては、新規株式公開(IPO)を実施する意向だ。ただ、 CITに関しては引き続き、買い手候補者との間で交渉を継続しているという。

1-3月期赤字拡大、24カ所の施設閉鎖へ

タイコは同時に、2002年度第2四半期(1-3月)は、景気減速に伴う売り 上げの伸び悩みに加え、リストラ関連の費用負担をはじめとする一時的な費用 がかさんだことから、1株当たりの純損益は96セントの赤字(前年同期は62 セントの赤字)と、赤字幅が拡大したことを明らかにした。特別損失を除いた 実質ベースでは、1株当たり純利益は63セント(同65セント)で、事前のア ナリスト予想平均並みだった。

コズロウスキーCEOは、足元の環境は依然として厳しく、「(収益環境 の)回復速度も、考えていた以上に緩やかなものにとどまる可能性がある」と 指摘。通期の1株当たり実質純利益は2.60-2.70ドルと、発表前段階のアナリ スト予想平均(3.17ドル)を下回るとの見通しを示した。コスト圧縮による採 算改善を目指すため、同社は従業員7100人の削減と24カ所の施設の閉鎖を実 施する方針。

タイコの株価は、プラスチック部門の売却難航が報じられた影響で、24日 の米国株市場で下落した。この日も、4分割の撤回、通期見通しの下方修正発 表を受け、予想以上に状況が悪化したとの見方が広がったため、取引開始直後 から売り先行。ニューヨーク時間午前11時現在、前日比4.26ドル(16.25%) 安の21.64ドルとなっている。

ニューヨーク 河合美奈子 Minako Kawai, Rachel Layne、 東京 角田 正美 Masami Kakuta、 --*(212)318-2328 minkawai@bloomberg.net Editor:Kakuta、Yamahiro

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