石連の河原氏:原油価格の戦争プレミアムは3-4ドル、中東情勢注目

石油連盟の河原一夫調査役はこのほど、 ブルームバーグ・フォーラムで、原油価格の急激な上昇に関し「中東情勢の緊 迫化による戦争プレミアム(価格上乗せ分)が3-4ドル程度発生している。 今後の中東情勢が緊迫した場合は、さらに上昇する可能性がある」との見方を 示した。

石油輸出国機構(OPEC)が指標とするバスケット価格(7油種平均) は現在、1バレル当たり25ドル近辺で推移している。原油価格の過去の推移を 見ると、3月1日は20ドル付近で取引されていたが、中東情勢の緊迫に伴い上 昇を続け、4月1日には26ドル近くまで上昇した。河原氏によると、OPEC 諸国は1バレル当たり20-22ドル程度が適切な水準との見方をしており、この 価格を上回る部分が戦争プレミアムとなっていると指摘する。

一方、ブッシュ米大統領がパウエル国務長官を中東に派遣することを決め たことをきっかけに、イスラエルとパレスチナをめぐる中東での緊張感が一時 薄らいだとの見方で、ここ数日の原油価格は下げにつながったという。米国は イスラエル軍の軍事侵略行動に黙認してきたが、国務長官の派遣のほか、イス ラエルのシャロン首相とブッシュ大統領が電話会談を行うなど仲介に乗り出し てきており、新たな展開に関心が集まっている。

ただ、中東情勢は依然として緊迫状態にあり、イスラエル・パレスチナ問 題に加え「仮にイラクに米国が侵攻するなど最悪の事態になる場合は、今以上 にプレミアムが発生し、原油価格は40ドルまで上昇する可能性もある」(同氏) とも指摘、米大統領から「悪の枢軸」と名指しで批判されたイラク動向にも注 意を払うべきとの考えを示した。

また、河原氏は、OPEC諸国と非OPEC諸国が協調減産を実施してい ることに加え、米国経済が回復基調にあることも原油価格の上昇につながって いると分析。米国の石油製品の需要をみると、2002年1月は前年の厳冬から暖 冬になった季節的な要因で需要が落ち込んだものの、2月には前年並みの水準 まで戻っている。さらに、02年2月のガソリンの需要は日量850万バレルと、 「個人消費の堅調な伸び」(河原氏)で、前年同月と比べ同30万バレル増えて いると指摘、今後も石油製品の需要は底堅く推移するとみている。

東京 浅野 文重 Fumishige Asano --* 03-3201-7137 fasano@Bloomberg.net  Editor:Abe

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